1、はじめに
新潟地方気象台は2月15日に富山県で春一番が観測したと発表しました。 近年2月・3月に全国各地で「春一番」による強風被害が報告されています。 強風で家が揺れたりキシキシと音が鳴ったりすると、ご自宅が大丈夫か心配になった方も多いのではないでしょうか? 今回は春一番などの強風被害を受けやすい家の特徴や強風被害を防ぐための対処法などをご紹介します。 事前に対策をしておくことでご自宅の強風被害を最小限に抑えられるため、ぜひ最後までご覧ください。
2、春一番とは?
例年2月・3月に訪れる「春一番」とは、立春から春分のあたり、春分が過ぎて吹く南風のことです。 そして、その年に初めて吹く強い風のことを指しています。 寒い季節が続く中、春一番が吹いたことで春の訪れを感じることができます。 強い南寄りの風が吹き、最大風速が8m以上で最高気温が前日より高く日本海に低気圧が通過することで春一番が起こるのです。 春一番は春の訪れを知らせる強風のため良いイメージを持っている方もいるのですが、住宅の屋根にとって春一番は天敵と言ってもよいほど恐ろしいものなのです。 わかりやすい例を挙げれば、強風で屋根材が吹き飛ばされたり、雨樋が破損したり、飛ばされてきたもので住宅が破損するなど様々な住宅被害のリスクが高くなってしまいます。 したがって、春一番など強風が吹くとわかっているのであれば、住宅に被害が出ないよう何らかの対策を進めていくべきだと言えます。
3、強風被害を受けやすい家の5つの特徴
まずは、強風被害を受けやすい家の特徴についてご説明します。 強風被害を受けやすい家の特徴は次の5つです。
① 木造の家
1つ目は、木造の家であることです。 木材で作られている建物は湿気を吸収しやすいため、高温多湿な日本で多く見られます。 しかし、木造の家は鉄筋コンクリートと比べると耐久性が劣ります。 また、木造の家は屋根からはみ出る形になるため、地面から吹き上げる風の影響を受けやすく、家全体にダメージを受けやすくなります。 ただ、長期に渡り良好な状態で使用できる長期優良住宅や、「日本住宅性能表示基準」に基づき住宅性能表示を受けた住宅は耐久性に優れているため、木造の住宅がすべて強風に弱いわけではありません。
② 建物にひび割れなどの欠陥がある
2つ目は、建物にひび割れなどの欠陥がある場合です。 家の外壁や内壁、梁などに大きなひびが入っている場合は、強風が吹きつけることで家が壊れる恐れがあります。 また、シロアリによって柱や梁がもろくなっている場合も、家の耐久性が下がっていて危険な状態です。 こうした家の欠陥を放置すると、台風や地震などの災害が起きたときに家が破損したり最悪の場合は倒壊したりしまうため、早急にリフォーム会社に修理を依頼しましょう。
③ 経年劣化で建物が傾いたり屋根が破損したりしている
3つ目は、建物の経年劣化により建物が傾いたり屋根が破損している場合です。 築年数が経った建物は構造部分が傾いていることがあり、強風によって倒壊する危険性が高いです。 また、屋根にひびが入っていたりはがれたりしているケースもあり、雨漏りを起こすリスクが高くなります。 このような場合は、地震が起きた時にも被害が大きくなってしまい、風にあおられて飛んだ屋根が人や建物にぶつかると大変危険ですので、事前に補修しておきましょう。
④ 耐震性が低い構造になっている
4つ目は、耐震性が低い構造の家の場合です。 例えば、1階の一部が車庫になっているビルドインガレージは、建物の1階部分が空洞になっている通常の建物よりも耐震性が弱まります。 窓に面している部分が多く壁が少ない家は、壁が建物を支えきれず破損したり倒壊したりする危険性があります。 また、家の基礎部分が低く半地下や地下室がある建物は、大雨が来た時に浸水被害を受けやすいため、被害が大きくなってしまうでしょう。
⑤ 地盤が弱い
5つ目は、家が建っている土地の地盤が弱い場合です。 土地の地盤が弱いと建物をしっかりと支えられないため、家が傾いてしまう危険性があります。 地盤が弱いかどうかは見た目だけでは判断できないため、ハザードマップを参考にしてご自宅の土地の地盤の強さを確認してみてください。
4、強風被害を防ぐ5つの対処法
次に、強風被害を防ぐための対処法を5つご紹介します。
① 住宅診断を受けておく
1つ目は、専門家による住宅診断を受けておくことです。 ご自宅が強風や豪雨に耐えられるのかどうか、建築士事務所に依頼して住宅診断を受けておくことをおすすめします。 先程もお伝えした通り、建物にひび割れなどの欠陥があったり経年劣化によりもろくなったりしている場合は、強い雨風を受けた時に家のダメージが大きくなってしまいます。 住宅診断では建物が建築基準を満たしているか、建物に大きな欠陥がないかを検査できます。 万が一建物に欠陥がみつかった場合は、問題があった箇所を修繕しておけば強風に見舞われたときでも被害を最小限に抑えられるでしょう。
② 耐震診断を受ける
2つ目は、家の耐震性を調べる耐震診断を受けておくことです。 建物が強風に耐えられるかどうかは、耐震性も大きく関係します。 耐震診断を実施し耐震性が十分にあると証明されれば、強風だけでなく地震が起きた時にも建物が倒壊するリスクが低いとわかるため、慌てずに家の中で避難できます。
③ 定期的に屋根や外壁の点検を受けておく
3つ目が、普段から定期的に屋根や外壁の点検を受けておくことです。 屋根や外壁は常に紫外線や雨風にさらされ続けているため、特に劣化しやすい部分です。 屋根や外壁が劣化した状態を放置してしまうと、ひび割れした部分や欠損した部分から水漏れを起こす恐れがあるため、10年に1度は点検を受けておくことをおすすめします。 屋根が劣化している場合は塗装したりコーキングをしたりしてメンテナンスを行い、劣化が深刻な場合は屋根の葺き替えや外壁の修繕も検討してみてください。
④ 雨戸やシャッターを取り付ける
4つ目が、家に雨戸やシャッターを取り付けることです。 雨戸やシャッターがあると台風で物が飛ばされてきた時に窓ガラスが割れるの防止できるため、ご自宅に付いていない場合は後付けすることをおすすめします。 しかし、すべての家が雨戸やシャッターを後付けできるわけではないため、その場合は強風が来る前に窓に飛散防止フィルムを貼ったり養生テープで補強しておくとよいでしょう。 養生テープで窓ガラスを補強する際は、✕の形になるよう貼り付けておくと、窓ガラスが割れてしまった時に破片が飛び散りにくくなりケガを防止できます。
⑤ 外に置いてあるものを家の中にしまっておく
5つ目が、外に置いてある物を家の中にしまっておくことです。 強風によりものが飛ばされ窓ガラスが割れたり外壁が傷つく恐れがあるため、ベランダや玄関など家の外に置いてあるものは撤去しておきましょう。 物干し竿や自転車、プランターなども飛ばされてしまう場合があるので、外に出している物はすべてしまっておくとよいでしょう。
5、まとめ
今回は、春一番や台風などの強風による住宅被害についてご説明しました。 強風被害を防ぐためには、事前にご自宅の状態を確認しておくことが重要です。 また、強風によって物が飛ばされてしまい、近隣の家を傷つけたり通行人にケガをさせてしまう可能性もあるので、この季節はご自宅周りを片付けておきましょう。
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