外壁塗装のピンホールって?見つけたらどうする?

1、ピンホールってなに?

まずは「ピンホール」がどのようなものか知っておきましょう>施工後の外壁にある1~3㎜程度の気泡がつぶれたような小さな穴のことをピンホールといいます。外壁にぼつぼつとした小さな跡を見つけたら、その場で確認してみましょう。

数個だけなら問題ありませんが密集してたくさんある場合は注意が必要です。というのも塗膜の寿命に関わる為です。次の章で詳しく説明しますがピンホールが原因となり外壁の耐用年数が短くなる可能性があります。

2、ピンホールができていると、どのような影響がある?

ピンホールが生じると外壁の見た目が悪くや結露の水分が塗膜の裏に入り込み冬場に凍って拡張することで塗料が剥がれる原因になってしまうのです。

またピンホールから入る太陽光が虫眼鏡効果で増大し外壁の下地に影響を及ぼす可能性も考えられます。外壁が傷めば耐用年数にも影響するため見つけた場合は工事を行った塗装業者に早めに相談しましょう。

3ピンホールが発生する原因は?

ピンホールが発生したまま放置すると外壁本体の劣化につながります。では発生する原因として、どのような要因が考えられるのでしょうか。

1、塗料の希釈が適当ではない

外壁塗装をする場合、塗料の「希釈」が必要になるケースがあります。希釈とは簡単にいうと液体を薄めて濃度を下げることを指します。希釈が少なかったり逆に加希釈だったりするとピンホールが発生しやすくなります。

2、気温が適当ではない

気温が5度以下になると塗料は乾燥しにくくなります。そのため冬の寒い日などは塗装工事に不適切だと言えます。適した気温で塗装工事を行いましょう。

3、下地処理の時点で巣穴が発生している

塗装前に巣穴(空気がたまりやすい穴のこと)が多数発生していると塗装後に巣穴から空気が抜けピンホールの発生につながります。

4、ローラー塗装による不備

塗装の際にはローラーや刷毛などの道具を使用しますが塗料に合わせて適当な道具を選ばなければなりません。道具が適していない場合、空気が混入してピンホールの発生につながる可能性があります。また使用した道具に問題がなくても塗り方が粗雑なため発生するケースがあります。

5、下塗り・中塗りの後の乾燥時間が足りない

下塗り・中塗りをした後は外壁に塗りついた塗料を乾燥させる時間が必要になります。乾燥時間が足りない場合もピンホールが発生する原因になります。

6、塗装の厚みが適当でない

塗料を必要以上に厚塗りすると表面だけが乾いて内部は乾燥してないという状態になります。この場合もピンホールができやすくなるので既定の厚みになるよう業者の調整が必要でしょう。

7、塗装面がきちんと清掃されていない

外壁の表面にゴミ・水・油などがついているとピンホール発生の原因になる可能性があります。清掃してから塗装を行いましょう。

*塗料の種類や塗装条件などピンホールが発生する原因はさまざまです。そして、これらの要因は業者側でなければ気づかない部分がほとんどです。専門知識のない人が希釈や道具が適切か判断するのは難しいでしょう。塗装業者を選ぶ際には信頼できる業者を選びましょう。

4、ピンホールを防ぐ方法は?

1、下地処理と乾燥時間を確認する

ピンホールを防ぐには前途したように下地の段階で凹凸をなくし仕上げでも塗りムラができないようにすることが重要です。塗装面の清掃・適切な希釈・温度の調整など塗料を塗る前の準備も必要でしょう。

塗料を塗りつける際には下地がきちんと乾燥しているか確認する必要があります。乾燥までの時間についはメーカーが推奨する時間を空けておけば問題ないでしょう。また2度塗り・3度塗りする場合も同様に前工程の塗料がきちんと乾燥してから塗装することでピンホールを防ぐことができます。

2、発生原因のほとんどは業者の施工不良

ここまでピンホールが発生する原因と対処法について解説してきましたが発生原因の共通点に気づいた人もいるではないでしょうか。

塗料の希釈・下塗り・清掃時点での不備など原因のほとんどは業者側の施工不良によるものです。当然ながら手抜き工事や経験のない職人による工事が行われれば塗装後の外壁に不具合が生じるでしょう。これはピンホールだけに限った問題ではありません。つまり、きちんと工事を行ってくれる業者を選ぶ必要があるのです。

そのような業者であれば、もし作業工程に問題があってピンホールが発生したとしても無料で外壁を塗り直してくれるでしょう。依頼主が費用を負担する必要はありません。

3、信頼できる業者選びが一番の対策

ただし無責任な塗装業者の場合は対応しない可能性があります。あらかじめ保証範囲や不具合が出た場合の対処法を確認することをおすすめします。国民生活センターに掲載されている被害事例の中には塗装工事が完了する前に業者が来なくなったなど悪質なケースも見られます。

塗装後のトラブルに備えるためにも不安に感じる点があれば事前に業者に相談しておきましょう。きちんと塗装工事をしてくれる業者に頼めば依頼主が悩む必要はありません。優良な塗装業者を選ぶことがピンホール発生への対策となるでしょう。

5、ピンホールがあった場合はどうすればいい?

ピンホールが発生した場合、再塗装が必要になります。ペーパーなどで外壁をならす、大きなものは下地で埋めて表面を整えてから塗り直すなどの方法で塗装業者に対応してもらいましょう。

ピンホールは施工に問題があることがほとんどなので基本的にはみつけたらすぐに塗装業者に連絡します。また時間がたってからできるものではないので依頼主自身が施工終了時にチェックしておくと安心でしょう。小さな穴なので見落としがちですが目視でも確認可能です。

ピンホールが見つけた時、自分で対応しようと考える人もいますが、この方法はおすすめできません。外壁塗装には適切な手順と専門的な知識が必要になるため業者に連絡して対応してもらった方が確実でしょう。

そもそもピンホールが一度発生してしまうと上から塗料を重ね塗りしただけでは解消できません。塗膜の研磨が必要になります。そのため専門知識のない人が対処を行うのは難しいでしょう。

6、ポイントは業者選びと早めの連絡

ピンホールが発生すると見た目が良くないだけではなく、すぐに塗料が剥がれてしまう可能性があります。塗料が剥がれると外壁本体の寿命にも関わるため業者を選ぶ際には作業が丁寧な塗装会社を選びましょう。工事費用が安かったとしても不適切な手順で工事をする業者を選んでしまうとピンホールが発生するなどのトラブルにつながる可能性もあります。