電気料金が高騰…省エネできる外壁塗料をご紹介します!

1、はじめに

日々物価の高騰が続いており、光熱費もその例外ではありません。                                 特に値上げ幅が大きいのは電気代です。                                             電気代の値上がりは、2021年9月以降顕著になりました。                                     主な原因は、ウクライナ情勢などを背景とした石油や石炭、液化天然ガスなどの輸入価格の高騰にあります。              これまで全国の電力会社は、輸入価格による変動を「燃料費調整単価」で調整してきました。                   しかし、燃料費調整制度では添加できる上限が決まっており、電力会社各社は燃料費の高騰分を自社努力では吸収できなくなってきています。                                                そのため大手電力会社数社は、燃料費調整制度ではなく電気料金の単価そのものに反映すべく、2023年4月から電気料金の値上げを申請しました。                                            富山県の大手電力会社北陸電力は、42.7%の値上げを申請し大きな話題となっています。

今回は電気代の値上がりの理由や電気代を抑えることにつながると今注目されている「遮熱塗料」と「断熱塗料」の2つの塗料について詳しくご紹介します。     

2、遮熱塗料と断熱塗料の3つの違い

遮熱塗料と断熱塗料、ぞれぞれの効果や耐用年数、費用、施工可能箇所を比較してご紹介します。                  1番の違いは得られる効果と施工にかかる費用です。                                       断熱塗料の方が長持ちするものが多い傾向にあるため、値段が上がります。

① 効果

遮熱塗料と断熱塗料で電気代や室温がどのくらい変化するのか見てみましょう。

              遮熱塗料         断熱塗料                                             屋根の表面温度        約6℃低下         ー                                                                                室温             約2.4℃低下        約3℃低下                                                                1か月あたりの電気代     約3%低下          約3%低下

同じ遮熱塗料でも、色により遮熱効果が少しづつ異なります。なぜなら色には

② 耐用年数

遮熱塗料の耐用年数は10~15年、断熱塗料は15~20年程度です。                               紫外線を吸収する樹脂が多く含まれていればいるほど耐用年数は長くなります。                            塗料は太陽光に含まれる紫外線で劣化し、効果が発揮できなくなってしまうためです。                            断熱塗料の方が紫外線に強い樹脂が含まれているものが多い分、遮熱塗料よりも長持ちさせられます。

③ 施工費用

シリコン塗料の場合の施工費用は、1㎡当たり遮熱塗料は約2,300~3,500円なのに対し、断熱塗料は約3,000~4,800円と1,000円近く高くなっています。                                                  その理由は、メインの断熱機能だけでなく、遮音・消臭機能など多機能な塗料が多く、製造しているメーカーが他の塗料のメーカーよりも少ないためです。                                           持っている機能の多さや、耐用年数の長さで価格は変化します。                                  どんな機能を持ったお家で、どのくらい長持ちさせたいのかに合わせてお家に合った塗料を選びましょう。  

3、遮熱塗料のメリット・デメリット

遮熱塗料のメリット・デメリットをご紹介します。                                     メリットだけではなく、デメリットも把握してご自宅に適しているかどうかを見極めましょう。

【メリット】                                                      ① 屋根の表面温度が最大で20℃低下

日本ペイントによる「サーモアイシリーズのカタログ」を確認すると、遮熱塗料を使った屋根の鏡面温度が最大で20℃低下したというデーターが存在します。                                       太陽光が直接当たる屋根の表面温度であって、室温が20℃下がるわけではありません。                   しかし、十分な遮熱機能がある塗料なら室温低下の効果も期待できるでしょう。

② 約15%の節電効果が期待できる

エスケー化研の遮熱塗料によると、室内温度が約3℃低下し、約15%の節電効果が期待できると考えられています。                                                    日本ペイントによる遮熱塗料の実験でも、約4℃の室温低下が測定されています。                         室温を5℃以上も下げる可能性は低いですが、冷暖房費用の節約には役立つことでしょう。

③ 自治体によっては補助金や助成金を受け取れる可能性も

遮熱塗料は太陽光を反射して熱の抑制を抑えるため、都市部の気温が上がる現象「ヒートアイランド」の対策にもなります。                                                         このため、お住まいの自治体によっては遮熱塗料を使う工事で補助金や助成金を受け取れる可能性があります。

【デメリット】                                                    ① 室温はほとんど下がらない

メーカーの実験によると、遮熱塗料は3~4℃の室温低下が確認されています。                                  しかし、実験は遮熱塗料を最大限に引き出す条件で整えられているケースが多いです。                        例えば、実験では鉄板屋根のプレハブ小屋などで試すことが多く、天井には断熱材はつかわれていません。              実際の住宅は鉄板ではなくスレート屋根などを使い、プレハブ小屋よりも壁や天井が厚く、断熱材が利用されています。                                                            このため、実際の住宅で遮熱塗料を使っても室温の低下は1~3℃程度だという見解もあります。                実験の場合、屋根の表面は太陽光を直接受ける金属製が多いでしょう。                             鉄板に太陽光を当て続ければ、表面温度は50℃を超えます。                                   実験による遮熱塗料の表面温度が50℃から30℃に低下したとしても、実際の住宅では屋根裏の空間や断熱材があるため室内に与える影響は少ないでしょう。                                          節電効果についても、真夏の期間で7%程度の節電が限界ではないかとも言われています。

② 汚れると遮熱機能が低下する

先程「遮熱塗料の効果がないと言われる原因」でもご説明しましたが、遮熱塗料は表面が汚れると機能が低下します。                                                           太陽光を反射するためには塗装が汚れてはいけませんが、塗料は必ず劣化します。                          外壁塗装では汚れに強い遮熱塗料が増えてきたものの、数年も経てば劣化するのは避けられないでしょう。

③ 冬の暖房費用が増えやすい

遮熱塗料は冬でも太陽光を反射して室温を低下させてしまいます。                                  このため、冬は暖房費用が従来よりもかかる可能性があります。                                  最終的には、夏の冷房費用の節約が冬の暖房費の増加を上回ると考えられていますが、「遮熱塗料は夏が涼しくて冬は暖かい」とお考えの方は要注意です。

④ 色によって太陽光の反射率が約60%も違う

外壁塗装における遮熱塗料の性能は、色によって変化します。                                  白に近いほど反射率が高くなるでしょう。                                             遮熱塗料を使うとしても、黒色だと約60%も反射率が低下してしまい効果は薄くなるでしょう。                   遮熱塗料の機能を最大限に活かしたい場合は白色を選ぶとよいのですが、屋根を白色にするかはどうかは悩むところです。                                                    

4、断熱塗料のメリット・デメリット

次に断熱塗料のメリット・デメリットをご紹介します。

【メリット】                                                  ① 光熱費を削減できる

断熱塗料を使用すると、光熱費を削減できます。                                        室温が屋外の気温に左右されにくくなるため、冷暖房効率が高まるからです。                           断熱塗料の効果により、冷暖房を使う時間が短くなり、設定温度を高めにできることなどから光熱費を下げることができます。                                                     特に、夏場や冬場は大きなメリットを実感できるでしょう。

また、熱中症やヒートショックの予防になるのも断熱塗料のメリットです。                              断熱塗料の効果により、屋内外の温度差が少なくなり、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。                そのため、夏場の熱中症や冬場のヒートショックを予防することができるのです。                           特に、小さなお子様や高齢者、病気療養中の方がご家族にいる場合は、ご家族の健康を守るためにも断熱塗料の使用をおすすめします。

② 屋根や外壁の寿命を延ばす

断熱塗料で塗装すると、屋根や外壁の寿命を延ばすメリットがあります。                              断熱塗料は防水性や耐久性が高く、塗装場所の素材を保護するからです。                               また、断熱塗料はある程度厚みを持たせて塗装することも、塗装場所の素材を強化して寿命を延ばすことにつながります。                                                            屋根や外壁の素材を長持ちさせたい場合は、断熱塗料の使用を考えてみるとよいでしょう。

③ 結露しにくくなる

冬場に結露しにくくなることも断熱塗料のメリットです。                                              実際に冬場で屋外の温度が下がった場合でも、室内に与える影響が少ないため結露しにくくなります。                    冬になると結露がひどくてジメジメするなどの場合は、外壁を断熱塗料で塗装してみるとよいでしょう。                結露しにくくなることで、カビが生えにくくなる効果も期待できます。

【デメリット】                                              ① 建物の条件によっては十分な効果が得られない

建物の条件によっては十分な効果が得られないことがデメリットとして挙げられます。                      例えば、以下のような場所の塗装では断熱塗料のメリットを生かすことが難しいでしょう。

・ 外壁や屋根裏などに断熱材が入っている                                  ・ 室温が上下する原因が屋外の気温以外にある

実際に断熱塗料を使用して十分な効果が得られるかどうかについては、専門業者に実際にお家を点検してもらい確認してもらうとよいでしょう。

② 濃色のバリエーションが少ない

濃色のバリエーションが少ないのも断熱塗料のデメリットです。                                    そのため、一般的な塗料と比べて選択肢が限られています。                                   建物の外見のイメージを重視する場合、断熱塗料を選ぶと場合によっては理想の外観から遠ざかることがあるので、黒や紺といった濃色で外壁塗装をしたい場合は注意してください。

③ 職人の技術力に左右される

断熱塗料は施工が難しいため、職人の技術力に左右されるのもデメリットになります。                            断熱効果をきちんと得るためには、断熱塗料を均一に塗ることが必要です。                            断熱塗料を均一に塗るのは、高い技術力と豊富な経験が必要になります。                                そのため、技術力が低い職人が塗るとムラになりやすく、本来の効果を期待できないことがあるので注意が必要です。

5、まとめ

北陸電力を含む主要電力会社の多くは、2023年4月から電気代の値上げに踏み切りました。                     日本政府は自然エネルギーによる発電の促進に取り組んではいるものの、なかなか成果には上がっていません。2030年以降は再エネ賦課金が減っていく見通しとなっていますが、それまでにどの程度自然エネルギーによる発電が進むかは未知数です。                                                 そのため消費者としては、電気代を下げるためには自ら工夫を行う必要があります。                        太陽光からの輻射熱を効果的に減らせる遮熱塗料や室温が屋外の気温に左右されにくくなる効果がある断熱塗料への塗り替えは、その方法の1つです。                                                   お家の外壁の塗り替えを検討されている方は、遮熱塗料や断熱塗料での塗り替えを検討されてみてはいかかでしょうか?

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