申請期限は最大1か月!被災したら取得すべき罹災証明書とは?

1、はじめに

2024年1月1日に発生した能登半島地震により、富山県でも3000件以上の建物被害が発生しています。                  大切なお家が被災された方は、ライフラインの復旧や片付け作業などやらなければないことがたくさんあります。                                                                                                                                                                                              やるべきことの1つに「罹災証明書の取得」があります。                                                                                              今回は大地震などで被災した方が取得すべき罹災証明書についてご紹介します。                

2、罹災証明書とは?

罹災証明書とは、災害による被害の程度について証明する書類です。                                                                            市町村で災害が発生した場合、市町村長は被災者から申請があれば被害状況を調査し、罹災証明書を交付しなければなりません。                                                                                                                                                                      自然災害(風水害・地震・津波等)や火災の被害者が、各種届出・証明書などの再交付申請、火災保険の請求、税金の減免手続き等の際に必要となります。                                                                                                                          持ち家・賃貸いずれの場合でも発行手数料は無料で、必要な枚数を発行してもらうことができます。              罹災証明書は様々な場面で支援策適用の判断に必要になるので、余裕をもった枚数を取得しておくとよいでしょう。                                                    市町村によっては、罹災証明書を発行せずに、被害届の提出に基づく被害届出証明書を交付する場合もあります。                                                          罹災証明書が住宅の被害の程度を証明するものに対し、被災証明書は災害によって被害を受けた事実を証明するものです。                                                      車や家財などが被害を受けた場合には、罹災証明書ではなく被災証明書により被害を証明できます。                 災害の規模により罹災証明書の申請の受付開始の日時が異なるので、市町村の担当部署に問い合わせたり、広報誌やホームページ等を注意して読んでおくようにしましょう。                               なお、火災の場合の申請先は、所轄の消防署です。

また、注意すべき点として罹災証明書の平均的な申請期限は、罹災してから2週間~1か月です。                災害の規模によって、半年の期限が設けられる場合もあります。                               期限を過ぎてしまうと支援が受けられなくなるため、自治体に確認し、速やかに手続きを行いましょう。           被災状況により期限内に申請ができない方のために、緩和措置を設けている場合もあるので確認しましょう。

3、罹災証明書で証明される被害の程度

住宅が被害を受けた場合に市町村が被害認定調査を行い、「全壊」「大規模半壊」「半壊」「一部損壊」「床上浸水」「床下浸水」のいずれかに判定されます。

【全壊】                                              ・ 損壊が甚だしく、補修により住むことが困難な場合                                   ・ 損害を受けた部分が住家全体の50%以上

【大規模半壊】                                                     ・ 半壊し、柱などの大規模な補修を行わなければ住むことが困難なもの                             ・ 損害を受けた部分が住家全体の40%~50%未満

【半壊】                                                       ・ 損壊が甚だしいが、補修すれば元通りに住むことができる場合                                      ・ 損害を受けた部分が住家全体の20%~40%

【一部損壊】                                            ・ 一部が損害を受けたが、軽微で半壊に至らず補修できる場合                                 ・ 損害を受けた部分が住家全体の20%未満

【床上浸水】

床より上に浸水したもの、および全壊・半壊には該当しないが、土砂などにより一時的に居住することができないもの

【床下浸水】

床上浸水に至らない程度に浸水したもの

被害の程度に応じて自治体が被害認定を行い、罹災証明書で証明されますが、「被害なし」と認定されることもあります。

4、罹災証明書を発行する流れ

次に罹災証明書の申請前後に取り急ぎ行うべきことを5つご紹介します。

① 現場写真の撮影

東日本大地震の際は、被災者自身が撮影した住居の写真を窓口で掲示するだけで、現地調査を行わず証明書の発行が行われました。                                                      申請から発行まで1時間と即時発行が可能でした。                                      今後導入する自治体が増えてくることが予想されるので、被害状況を写真に残しておきましょう。                             ただし、写真撮影のために危険な場所に登ってはいけません。                                 撮影した写真は罹災証明書の申請だけでなく、保険会社への申告などに使用することもあるので、できるだけ多く撮影しておきましょう。

② 罹災証明書の申請

罹災証明書の申請は本人以外に配偶者や同居の親族が行うことができますが、本人もしくは同一世帯以外の方が交付を受ける場合には委任状が必要となります。                                          申請時に身分証明書を窓口で確認されますので、準備しておきましょう。                              罹災証明書を受領する際には、印鑑と運転免許書などの本人確認ができる顔写真付きの身分証明書が必要です。事前に市町村の担当部署に電話で確認をしてから持参するものを準備しましょう。                      身分証明書などを消失している場合も、事前に市町村に相談しておきましょう。

大規模災害の場合は、被害認定の調査・判定をする市町村の職員が救援活動等のため人員不足になったり、庁舎に被害が生じたりする可能性もあるので、罹災証明書が発行されるのに相当な時間を要することがあります。                        罹災証明書を取得するまで少なくとも1週間はかかりますが、1か月以上かかることもあります。                   罹災証明書の申請時に発行期間の確認も合わせて問い合わせるとよいでしょう。

③ 保険会社への連絡

加入されている火災保険で被災した建物を修繕できる場合があります。                             契約内容によって補償内容が異なるため、保険証書などで加入している保険内容を確認しておきましょう。              火災保険や地震保険に加入している場合は、保険会社に被災したことを伝え、現地調査・被害金額と保険金の算定を依頼しましょう。                                                   保険会社へ連絡する前に家屋を解体したり修繕してしまうと、保険金がおりないこともあるので注意しましょう。

④ 後片付け

市町村や保険会社の現地調査が終わってから、後片付けを行います。                               被災した家財を粗大ごみとしてごみ処理場に搬入する場合、罹災証明書があればごみ処理手数料が免除されることがあります。                                                              火災の場合、燃えていないごみは処分をしていないと解体する場合に工事費用が高額になってしまうため、この時点でできるだけ処分しておきましょう。                                           粗大ごみの処分は、ごみ処理場の予約が必要な場合が多いので、事前に市町村の清掃担当部署に相談しておきましょう。

⑤ 諸証書の再発行手続き

電気・ガス・電話・水道の手続きや証書の再発行、亡くなったり障害を負った方がいる場合は、年金などの手続きを進めます。                                                        どのような手続きが必要かは、市町村の担当部署と相談しながら手続きを行います。                       被災した方が高齢者や障碍者の場合は、地域の民生委員にも相談しましょう。

6、罹災証明書が発行されると受けられる支援

罹災証明書が発行されると受けられる支援をご紹介します。

① 税金や国民健康保険などの減免

被害を受けた家屋の固定資産税や国民健康保険料、医療費等の減免、所得税の確定申告や住民税の申告の際に、雑費控除または減免が適用となる場合があります。                                        届け出先は、所轄の税務署や市町村の保険年金・税務担当部署です。                                申請先が複雑なので、市町村の担当部署や総合窓口で相談しましょう。

② 見舞金や支援物資の支給

市町村によっては被害の程度によって見舞金や支援物資などの支給をしている場合があるため、市町村の担当部署や社会福祉協議会に相談しましょう。                                              自治体によっては、住宅の全壊・全焼で50,000円、半壊・半焼で30,000円などと定められています。

③ 被災者生活再建支援金の給付

市町村に申請すると、国および国指定の基金から最高300万円の支援金が受け取れます。                       住宅の被害程度や再建方法、世帯人数などによって金額が算出されます。                              支給される支援金は、住宅の被害の程度に応じて支給される基礎支援金と、住宅の再建方法によって支給される加算支援金の合計額となります。

④ 災害救護資金の借受

都道府県において、災害救助法が適用された市町村が1つ以上ある場合の災害が対象で、負傷された方または住居・家財に被害を受けた方に市町村が貸与の受付・決定を行います。                               市町村から最高350万円を無利息または年利3%で貸与が受けられます。                            世帯主の負傷状況、住宅の被害程度、世帯人数、世帯所得によって金額が算出されます。

⑤ 金融機関からの災害復興支援融資の借受

銀行などの金融機関から無利息や低利子で融資が受けられる場合もありますが、金融機関によ金利や貸付額、いままでの利用額等の証券も異なるため、利用してる金融機関に相談してみましょう。

5、まとめ

地震などの災害に被災した際には、火災保険や地震保険、災害見舞金や支援金など利用できる制度が多くあります。                                                           その際に必要な罹災証明書は、罹災してから2週間~1か月という申請期限があります。                      お家の片付けなどよりも優先して罹災証明書を忘れずに取得しましょう。

能登半島地震での被害に遭われた皆様へ心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。                                              カーベスは富山県の外壁・屋根のプロ「外装リフォーム専門店」として精一杯取り組んでいきたいと思います。

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