1、はじめに
近年、自家発電で電気料金の節約や売電が可能な太陽光パネルを屋根に設置している住宅が増えてきました。 コストはかかるものの、運用期間次第では回収も見込め、さらに副収入にも期待が持てるためです。 環境に優しくエコロジーであるということも後押ししているでしょう。 今後さらに太陽光パネルを設置した住宅が増加することが考えられます。 しかし「太陽光パネルの屋根はメンテンスができるの?」と疑問の方もいらっしゃるのではないでしょうか? 今回は、太陽光パネルが設置されているお家の屋根のメンテナンスについてご説明します。 太陽光パネルの設置を検討されている方も、ぜひ参考になさってください。
2、太陽光パネルが設置されている場合の屋根リフォーム方法
太陽光パネルが取り付けられる屋根の塗装工事はどのように行われるのでしょうか? 大事なポイントは、「太陽光パネルを外して塗装するか、外さないで塗装するか」です。 外さないで塗装する場合、手の届く範囲の太陽光パネルの下の掃除や取り付けていない部分の塗装工事をします。 幸い、太陽光パネルの設置箇所は太陽光が当たらず傷みにくい条件下に置かれていますので、1度であれば取り付けたままの屋根塗装も可能でしょう。 しかし、塗装した部分の劣化は改善され見た目は綺麗になりますが、太陽光パネルの下部は劣化が改善されず水漏れや劣化の進行の原因となります。 太陽光パネルを外して屋根全体を塗装するのがおすすめです。 「1度設置した太陽光パネルを外すことはできるの?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、外す作業は塗装会社にも依頼することができます。 太陽光パネルを取り外して塗装工事を行う場合、約20万円ほど取り外しの費用がかかってしまいますが、屋根全体を塗装することで耐久性を維持することができ、より長く綺麗に屋根を保つことができます。
3、太陽光パネルが設置されている屋根塗装工事の3つの注意点
太陽光パネルが設置されていても屋根のメンテナンスを行うことができます。 しかし、その前に太陽光パネルの特徴や注意点を知っておくことが大切です。 塗装工事後に太陽光パネルに関わるトラブルが起きないように前もって確認しておきましょう。
① 太陽光パネルの保証
屋根のリフォーム工事は太陽光パネルの設置した会社とは別の会社に依頼することも多いかと思います。 「別の業者に屋根のメンテナンスを依頼したことによって太陽光パネルの保証が切れてしまうのでは…」と不安を感じてる方もいらっしゃると思います。 太陽光パネルの保証には「システム保証(約10~15年)」と「出力保証(約10~25年)」がありますが、太陽光パネルを塗装するわけではないので本来は問題ないでしょう。 しかし、施工業者が太陽光パネルを破損させたという理由で保証が切れることも十分に考えられるのです。 屋根のメンテナンスを依頼する際は、太陽光パネルの設置業者に確認をした上で、施工業者に施工前と施工後の写真撮影を撮影してもらうよう依頼してから工事を行いましょう。
② 工事内容をあらかじめ確認しておく
太陽光パネルが屋根に設置されている場合、必然的に作業スペースが限られます。 「塗装する際に太陽光パネル上に乗っても仕方ない…」と思いがちですが、太陽光パネルには大きな重量がかかることを想定して作られていません。 人が乗るだけでセルと呼ばれる太陽電池の素子にクラックが入り、太陽光パネルの内部にも損傷を与えかねません。 太陽光パネルの注意点を知らない塗装業者も存在しますので、あらかじめどのように塗装工事を行うのか確認しておきましょう。
③ 太陽光パネルを掃除してもらうことはできる?
塗装工事を行う際には、必ず屋根材に付着した汚れやコケを取り除くため高圧洗浄を行います。 太陽光パネルにも鳥のフンなどの汚れがついていることがあり、性能を低下させていることも考えられます。 この機会に高圧洗浄で太陽光パネルも高圧洗浄でまとめて綺麗にしたいところですが、高圧洗浄に使用しているのは水道水です。 雨水であれば付着するはずのない、水道水に含まれたカルキが太陽光パネル表面にこびりついてしまうと、清掃も困難になり発電性能も低下してしまいます。 キッチンのシンクに頑固にこびりついている水垢は、カルキが残ってしまうためです。 カルキを除去するのにクエン酸など身近なもので洗い落とせますが、太陽光パネルの清掃は非常に難しく専門業者に依頼する必要もあるので高圧洗浄は避けましょう。
4、屋根塗装工事後のメンテンス方法は?
屋根塗装を行ったその後のメンテンス方法は、屋根材と太陽光パネルの耐用年数を踏まえ検討していく必要があります。 例えば、屋根材は直下の防水シートの耐用年数を考慮し20~30年、太陽光パネルの法定耐用年数は17年ですが、これはあくまで減価償却期間ですので、優に20~30年程度は使用することができるでしょう。 1度目の屋根塗装を10年目で行っていたのなら、20年目は点検で判断した上で塗装も可能でしょう。 しかし、25~30年で屋根塗装を行う際には、屋根材の耐用年数と太陽光パネルの撤去や交換も検討する時期と重なります。 太陽光パネルを取り外し適切な屋根のメンテンスを行うことで美観も耐久性も維持できますので、塗装時期で補修方法を検討しましょう。
5、まとめ
太陽光パネルの取り外しに費用がかかってしまうため、屋根に太陽光パネルが設置されている屋根の塗装工事はパネル脱着の機会に行うのがベストです。 しかし、仕上がりの差異や注意点を理解した上で太陽光パネルを取り付けたまま屋根塗装工事を行うことも可能です。 また、屋根塗装は傷んだ屋根を補修し雨漏りを防ぐわけではなく、屋根材の耐久性と美観性の維持のために行うメンテナンスです。 太陽光パネルの設置に伴い雨漏りが発生してしまったというケースもあるので、屋根材の耐用年数と経年劣化、太陽光パネルの運用方法をしっかり確認してから塗装工事に臨みましょう。
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