1、はじめに
春は暖かな気候で過ごしやすい季節ですが、屋根や外壁リフォームにとっても塗料が乾きやすく最適な季節だと言われています。 屋根や外壁のリフォームの際、頭を悩ませることの1つに色選びが挙げられます。 そして色選びは最もトラブルの起きやすいことでもあります。 今回は2020年の2月に2019年に外壁塗装を行った384人を対象に行われた「外壁塗装・屋根塗装に選んだのは何色?」というWebアンケート結果をご紹介します。 外壁塗装・屋根塗装の人気色を色選びの参考にしていただければと思います。 また色選びの注意点や色選びで失敗しないためのポイントもご紹介します。
2、外壁塗装の人気色ランキング
♦1位♦ベージュ(129人:33.59%) 2位 ホワイト(121人:31.51%) 3位 グレー(106人:27.6%) 4位 ブラック(43人:11.2%) 5位 ブラウン(38人:9.9%) 6位 イエロー(24人:6.25%) 7位 グリーン、パープル(23人:5.99%) 8位 ピンク(15人:3.91%) 9位 オレンジ、レッド(11人:2.86%) 10位 その他(6人:1.56%)
外壁塗装での人気色はベージュ、ホワイト、グレーの3色という結果になりました。 ベージュ、グレーは毎年人気色ではありますが、2019年においてはホワイトも人気色として上位にランキングされています。 ホワイトは個性が目立つ色ではありませんが、汚れが目立ちにくくどんな屋根色とも比較的相性がよい色として好まれています。 その他の色では、クリア(透明)、ダークブラウン、ダークパープル、アイボリー、オフホワイトの色を選ばれた方もいらっしゃいました。
3、外壁の人気色の定番は?
今回の外壁塗装の人気色アンケート1位選ばれたベージュは毎年人気の定番色です。 ベージュはシンプルな色であるため近所の景観とも相性がよく、白に比べて汚れが目立ちづらいというのが人気の理由です。
また毎年人気がある色としてグレーもありますが、グレーは比較的イメージ通りの仕上がりになってくれるためおすすめの色です。 というのも、外壁塗装でよくあるトラブルの1つに仕上がりイメージの不一致があります。 外壁塗装の場合、一度仕上がってしまうと「もう少し薄くしたい」等の微調整はできません。 このような仕上がりイメージの不一致が一番少ない色がグレーです。 グレーにも他の色同様いくつもの種類がありますが、基本的には「濃いグレー」と「薄いグレー」になりますので、仕上がりイメージの不一致が少なく、後悔することが少ない色とされています。 その他汚れが目立ちづらい等のメリットもあり、毎年人気の色となっています。
4、注意が必要な外壁塗装の色は?
今回のアンケート結果で外壁塗装の色にイエローやグリーン、レッド等もランクインしていますが、このような鮮やかな色を使う際には注意が必要です。 原色は近隣との景観の差が強調されてしまい、浮いた建物となってしまう可能性があります。 目安は3軒両隣の建物の色です。 自分で選んだ色が3軒隣を含んだ印象に馴染んでいるのであれば問題ないでしょう。 反対に自分の建物だけが極端に目立ってしまうようだと、塗装後のメンテナンスはこまめに行う必要があります。 静かな住宅街ではグレー系やベージュ系がおすすめですし、緑が多い地域では自然の緑と調和するようにナチュラルなアースカラー(土や石等の素材色)がおすすめです。 原色を検討されている方は、近隣との兼ね合いや塗装後のメンテナンスも視野に入れて検討するようにしましょう。
5、屋根塗装の人気色ランキング
♦1位♦ブラック(75人:19.53%) 2位 グレー(63人:16.41%) 3位 ブラウン(43人:11.2%) 4位 グリーン(33人:8.59%) 5位 ホワイト(29人:7.55%) 6位 ベージュ(25人:6.51%) 7位 オレンジ(13人:3.39人) 8位 ブルー(12人:3.13%) 9位 イエロー(7人:1.82%) 10位 レッド(5人:1.3%)
外壁塗装にベージュを好む人が多いですが、ベージュの外壁にはブラック、グレー、ブラウンの屋根が色の相性がよいとされています。 屋根は外壁とは異なり常に太陽光を浴び続けることになりますので、外壁よりも劣化が早い傾向があります。 そのためピンク系やブルー系、イエロー系等の明るい色(明度の高い色)の場合、汚れが目立ったり塗装のくすみが目立ってしまいます。 ブラック系は比較的どの色とも相性がよいというのが人気の理由です。 ブラック系以外を屋根に採用する際は、黒に近い濃い色(明度の低い色)をおすすめします。
6、外壁塗装の色選びで失敗しないためには?
外壁塗装の色選びで失敗する方が多いのが現状ですが、以下の4つのことを意識するだけでイメージの色に仕上がる可能性が高くなります。
① 色の面積効果を理解する ② 色相環を利用する ③ 太陽光の下で色の確認をする ④ カラーシュミレーションを使う
① 色の面積効果を理解する
色の面積効果とは、面積の大きさによって色の見え方が変わることです。 同じ色でも、小さい面積よりも大きな面積を見た方が薄く明るく感じます。 一般的に色選びでは、色見本帳と言われるカラーサンプルを使います。 しかし、この色見本帳には膨大な数の色が掲載されているため、1つ1つの色は小さく掲載されています。 そのため色の面積効果によって実際に外壁に塗装されると薄く明るく感じるため、イメージとは異なる仕上がりだと感じてしまうのです。 これを防ぐために、色見本帳から選んだ候補の色4~5色を後日専門業者に大きなサイズでの色見本を用意してもらいましょう。 場合によっては有料となることもありますが、A4サイズの大きなカラーサンプルで色を確認することができます。
② 色相環を利用する
色選びで失敗しないために、色相を体系化してまとめたPCCS(日本色研配色体系)の色相環を利用することをおすすめします。 PCCSは、1964年に一般財団法人日本色彩研究所によって開発された活気的なカラーシステムで、色彩の調和を体系化してまとめたものになります。 色相環で正反対の位置にある色を補色といい、補色同士はお互いの色を引き立てますが、鮮やかすぎる色では目がチカチカする等の注意点もあります。 一般的に2つの色が調和するには、「色相が似ている」または「色相が対立している」のどちらかになります。特に外壁の色の2色以上にするツートン配色を検討されている場合は、ぜひPCCSの色相環を参考にしてみてください。
③ 太陽光の下で色を確認する
一般的に専門業者との打ち合わせは室内で行われることが多いと思いますが、室内で色見本を確認すると照明器具の光源の種類によって色の見え方が変わってしまうため、イメージ通りの仕上がりにならないということが発生します。 これを防ぐために、先ほどの「①色の面積効果を理解する」でもお伝えした、専門業者からの希望色をできるだけ大きくしてもらったものを実際外に出て外壁に当てて、太陽光の下で色を確認するようにしましょう。 その際には外壁の1つの面だけでなく、色々な面に当てて色を確認するようにしましょう。 光の当たり方によって色の見え方は変わってきます。 またお隣の家の外壁とも比較してどう見えるか等も確認するとよいでしょう。
④ カラーシュミレーションを使う
色見本帳では建物全体のイメージがわかりづらかったり、ツートン配色を希望している時に色の組み合わせを確認したいケースがあるため、専門業者が提供しているカラーシュミレーションを使うとイメージがつきやすいです。 カラーシュミレーションとは、パソコンやタブレットで実際のあなたの家を希望する色に変更してシミュレーションすることができるアプリケーションソフトです。
7、まとめ
外壁の色は一度塗装すると10年程度はその色と付き合うことになりますので、今回ご紹介した2019年の人気色ランキングを参考に選んでみることをおすすめします。 外壁の色だけではなく、屋根の色、雨樋等の付帯部の色とのトータルなイメージで色を選ぶようにしましょう。ただ、外壁塗装の色は「イメージしていた色と違った」と感じる方が多いのも事実です。 カラーシュミレーションツールを使ったり、実際の建物の配色を参考にする等楽しみながら色を選んでみてください。 弊社でもカラーシュミレーションを使い、お客様のお家に合った色選びをご提案いたします。 ご相談・お見積り無料ですので、お気軽にお問い合わせください!