それぞれの外壁材によって、どのような劣化が起こるのでしょうか? まずは、サイディング系の外壁の特徴と起こりうる症状について解説します。
近年主流のサイディングの素材も様々なものがあります。 窯業系、金属系、木質系、樹脂系とありますが、主流の窯業系の耐用年数は15~20年とされています。 セメントと繊維質や無機質を混ぜた窯業系サイディング材で多い劣化は、シーリングのひび割れ、藻やカビの発生、色あせ、反りやチョーキングといったものがあります。 反りはボードのコーティングが剥がれて水分が浸み込み、乾いた時にボードの表面が収縮して外側に反り返る現象です。 チョーキングは紫外線の影響で、表面の塗料がチョークのようにほころびることを言います。 いずれも定期的な塗り直しが劣化防止につながります。
また窯業系以外のサイディングの特徴と起こる劣化は以下の通りです。 【金属系】 〈特徴〉ガルバニウム、アルミニウム、ステンレスの銅板を使用 〈劣化〉チョーキング、サビ、浮き、剥がれ 【木質系】 〈特徴〉天然の木に塗装 〈劣化〉チョーキング、色あせ、藻やカビの発生、腐朽 【樹脂系】 〈特徴〉塩化ビニル樹脂など 〈劣化〉紫外線による脆弱化
サイディングのメンテナンスのポイントは、ボードの継ぎ目を埋め込むシーリング部分の確認です。 シーリングが痩せたり欠けたりすると、そこから建物に雨水が侵入するとボードの反りが出てくるため、注意が必要です。