1、はじめに
外壁塗装は、白や黒など様々な色からお好きな色を選ぶというイメージがあると思います。 実は、無職透明の塗料を使った「クリヤー塗装」もあります。 様々な模様がある窯業サイディング外壁でよく用いられる塗装です。 しかし、全ての窯業サイディング外壁に適しているというわけではありません。 クリヤー塗装が適していない外壁に塗装をしてしまうと、仕上がりや耐久性にも悪影響が出てきてしまうことも…。 今回は、クリヤー塗装の特徴やクリヤー塗装が適している外壁と適さない外壁についてご紹介します。 ご自宅がどちらに当てはまるかを確認した上で、クリヤー塗装にするかどうかを判断していきましょう。 また、気になる費用や注意点もご説明しますので、クリヤー塗装を検討されている方はぜひ参考になさってください。
2、クリヤー塗装が適さない外壁の特徴
クリヤー塗装とは、無色透明の塗料を使った塗料のことを言います。 1色で塗りつぶしてしまう一般的な塗料と違って、クリヤー塗装では元の柄・模様を生かすことができます。 そのため、今のサイディング外壁の柄を気に入っている方に人気の塗装です。 ただし、クリヤー塗装は全てのサイディング外壁におすすめできるというわけではありません。 ご自宅がクリヤー塗装できる状態なのかを確認する必要があります。 サイディング外壁であっても、劣化状態や過去のメンテンス状況によってはクリヤー塗装がおすすめできない場合があります。 適さない外壁にクリヤー塗装をすると、かえって仕上がりが悪くなる・耐久性が落ちるなど不具合が起きることもあります。 満足のいく仕上がりにするために、ご自宅が適しているかどうか次の3つの項目を確認していきましょう。
① 築10年以上
クリヤー塗装は、築10年未満で今回が初めての塗装だという方に向いています。 年数が経っておらず、劣化症状もない外壁だと透明な塗料で塗装してもきれいに仕上がるからです。 ただし、築10年未満でもチョーキングやひび割れが発生している場合もあります。 細かく点検してもらった上での判断が大切です。 築10年以上経っていてもチョーキングやひび割れがなければ塗装できる場合もあります。
② ひび割れがある
一般的な色付け塗装であれば、ひび割れを補修した後に塗装を行うことで補修跡を見えなくすることが可能です。 しかし、クリヤー塗装は無色透明な塗料を使うため、補修跡がそのまま残って見えてしまい見栄えが悪くなってしまいます。
③ チョーキングがある外壁
チョーキングとは、外壁の表面を触ると粉状のものが付着する現象のことです。 チョーキングがある外壁の上にクリヤー塗装すると、ムラになったり白っぽい仕上がりになる可能性があります。 最悪の場合、付着不良や剥がれなどの不具合を引き起こしてしまうこともあります。
④ 難付着サイディングの外壁
「難付着サイディング」」と呼ばれる光触媒・フッ素塗料・無機塗料といった特殊塗料が塗装されている外壁材にはクリヤー塗装ができません。 難付着サイディングの外壁にクリヤー塗装をすると、早々に塗膜が剥がれてしまうなどの不具合が生じる可能性があります。 ただし、近年では特殊塗料の中でもフッ素塗料・無機塗料が塗装されている外壁材にクリヤー塗装ができるようになっています。 そのため、フッ素塗料・無機塗料が塗装されている外壁材もまずは専門業者に相談してみましょう。
3、クリヤー塗装の費用相場
クリヤー塗装の費用相場は60~140万円です(外壁面積150㎡の場合)。 費用は使用する塗料によって変動します。 塗料の種類別の単価相場は以下の通りです。
【種類】 【費用相場(/㎡)】 【耐用年数の目安】 ウレタンクリヤー 1,500~2,500円 ~約8年 シリコンクリヤー 2,000~3,000円 ~約10年 フッ素クリヤー 3,000~4,500円 ~約15年 無機クリヤー 4,000~5,000円 15年以上
ただし、実際の工事費用は依頼する業者によって差が出ます。 業者によって単価の設定金額が変わるからです。 例えば、ハウスメーカーやリフォーム会社だと下請けの職人に塗装を依頼するためその分マージンが発生します。 そのため、その分単価に上乗せされ、相場費用よりも高い見積もりになることが多いです。 適正価格で工事したい方は、職人を自社でかかえている塗装専門店に依頼するのがおすすめです。
4、クリヤー塗装の3つの注意点
クリヤー塗装を行う際に注意していただきたいことが3つあります。 ポイントをおさえて塗装を行うことで耐久性だけでなく、仕上がりにも満足する工事を行うことができます。
① 塗装前の点検でチョーキング検査が必要
クリヤー塗装をしたい方は、事前の点検でチョーキング検査を行ってもらいましょう。 チョーキング検査とは、外壁にテープを貼ってはがし、テープにどの程度色がつくか調べる検査です。 チョーキングがある外壁にはクリヤー塗装はおすすめできません。 無理に塗装をすると、白濁してしまうこともあるので要注意です。 満足のいく仕上がりにするためにも、このチョーキング検査は行ってもらいましょう。
② コーキングは外壁に合った色を選ぶ
外壁塗装の際は、目地コーキングの交換も一緒に行います。 クリヤー塗装の場合は、特にコーキングの色選びに注意が必要です。 外壁の色を考慮して選ばないと、ネジが目立って気になる場合があるからです。 色選びの際は、業者にコーキングも色見本をもらい、外壁の色味にマッチするものを選びましょう。
③ 理想に合ったツヤ選ぶ
クリヤー塗装では、ツヤのレベルを選ぶことができます。 塗装後のピカっとした照りが気になる方は、5分ツヤや3分ツヤを選ぶことをおすすめします。 3分ツヤは落ち着いたツヤの仕上がりになり、塗りたて感がないので新築のような輝きになります。
5、まとめ
サイディング外壁では様々な柄の種類があるので、クリヤー塗装はよく用いられます。 ただし、クリヤー塗装がおすすめできない場合もあるので、仕上がりを損ねないためにもクリヤー塗装が適した状態かを事前にチェックしてもらいましょう。 事前の点検や色選びをきちんと行って、満足のいく工事にしていきましょう。
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