1、はじめに
外壁塗装などのリフォーム工事をできるだけ安くしたいと誰もがお考えになると思います。 富山県でも様々な助成金制度がありますが、外壁塗装工事で利用できる助成金制度があります。 今回は富山県内で外壁塗装で支給される助成金についてご説明します。 お住まいの自治体の補助金制度が利用できるか、ぜひ確認してみましょう。
2、富山県内で利用できる外壁塗装の助成金制度
2022年5月現在、富山県の市町村のうち外壁塗装を対象にした助成金制度がある自治体は以下の9箇所です。
・ 富山市 ・ 黒部市 ・ 砺波市 ・ 南砺市 ・ 射水市 ・ 上市町 ・ 立山町 ・ 入善町 ・ 朝日町
なお、上記以外の自治体は残念ながら「外壁塗装」を対象とした助成金制度はありません。
◆ 富山市の助成金制度
① 「まちなかリフォーム補助事業」
「まちなか区域」の中古住宅を取得し自ら居住する場合か、自己所有の住宅で世帯員の増加のために100万円以上のリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の10%(上限30万円)です。
【助成金支給条件】 ・ 市指定の「まちなか区域」の既存住宅であること ・ 一戸建ての場合、住宅部分の面積が75㎡以上であること ・ 工事費用が100万円以上であること ・ 居住人口増や世帯員増加につながるリフォームであること 等
【助成対象工事の例】 ・ 住宅の質的向上のための改修工事および修繕工事
② 「ふるさと回帰リフォーム等補助事業」
市内にある親世帯の暮らす住宅に子世帯が同居するためにリフォームした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の50%(上限300万円)です。
【助成金支給条件】 ・ 親世帯と子世帯が10年以上別居していること ・ 5年以上同居を継続すること ・ 市内業者が施工すること ・ 親世帯の暮らす住宅リフォームであること 等
【助成対象工事の例】 ・ 親世帯の暮らす住宅の建て替え、増築、修繕工事 ・ 親世帯の暮らす住宅と隣接した住宅の建て替え、増築、修繕工事 ・ 親世帯の暮らす住宅敷地を分割して住宅を新築する工事
◆ 黒部市の助成金
① 「登録空家リフォーム等補助金」
市の空き家バンクに登録された物件に入居者が決まった際のリフォームに対し、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の50%(上限50~100万円)です。 通常の助限度額は50万円ですが、市の指定する「居住誘導区域」で空き家購入者が行うリフォームである場合は100万円に増額されます。
【助成金支給条件】 ・ 空き家バンクに登録された一戸建てであること ・ 申請者は、空き家の所有者か入居者(購入者または賃貸者)であること ・ 入居者の場合、売買契約または賃貸借契約の締結日から1年以内であること 等
【助成対象工事の例】 ・ 空き家のリフォーム全般
② 「三世帯同居・近居リフォーム補助」
市内に新たに三世帯同居・近居を始める際に、税込100万円以上のリフォームをした場合、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、一律20~50万円です。 支給額は転居が「令和3年4月1日以降」で、初めて三世帯同居・近居を始める場合は50万円、「令和3年3月31日以前」にすでに三世代同居・近居をしている場合は20万円となります。
【助成金支給条件】 ・ 三世代の構成員いずれかの現居の住宅であること ・ 工事費用が税込100万円以上であること ・ 三世代同居、近居が1年以上継続されること ・ 市税等を滞納していないこと 等
【助成対象工事の例】 ・ 外壁の張り替え、塗装、吹付工事 ・ 屋根の葺き替え、塗装工事、屋上防水工事 ・ 床、壁、天井、屋根の断熱改修工事 ・ 外部および室内建具の取り換え工事 等
◆ 砺波市の助成金制度
① 「三世代同居・近居住宅支援事業補助金」
市内で新たに三世代同居・近居を始める際に、税込50万円以上のリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の5~10%(上限10~20万円)です。 助成率と上限額は、同居の場合10%・20万円、近居(同一自治体・学区内もしくは距離500m以内)の場合は5%・10万円となっています。
【助成金支給条件】 ・ 三世代同居、近居を始めるためのリフォームであること ・ 工事費用が税込50万円以上であること ・ 同居、近居が3年以上継続されること ・ 市税等を滞納していないこと 等
【助成対象工事の例】 ・ 既存住宅のリフォーム ・ 既存住宅の増改築工 等
② 「定住促進空き家利活用補助金」
市の空き家バンクに登録された物件を居住のために取得した際のリフォームに対し、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の50%(上限50万円)です。
【助成金支給条件】 ・ 空き家バンクを利用して購入した住宅の改修であること ・ 改修した空き家に10年以上居住する意思があること ・ 市内業者が施工すること ・ 市税等を滞納していないこと
【助成対象工事の例】 ・ 空き家のリフォーム全般
◆ 南砺市の助成金制度
「空き家バンク活用促進事業補助金」
空き家バンクを利用して物件を購入・賃貸した人がリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の20%(上限50万円)です。
【助成金支給条件】 ・ 空き家バンクに登録されている物件の賃貸者、購入者であること ・ 賃貸の場合は6か月以内、購入の場合は1年以内に転居しないこと ・ 市税税を滞納していないこと
【助成対象工事の例】 ・ 空き家のリフォーム全般
◆ 射水市の助成金制度
「親・祖父母と暮らす住宅リフォーム等支援事業」
親世代等と5年以上同居していない子世帯が、市内で新たに親・祖父母と暮らすため50万円以上のリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の20%(上限30万円)です。
【助成金支給条件】 ・ 親世帯が市内に所有している住宅の改修であること ・ 市内業者が施工すること ・ 工事費用が50万円以上であること ・ 同居、近居が3年以上継続されること 等
【助成対象工事の例】 ・ 既存住宅の模様替えや住宅の機能向上のために行う補修 ・ 既存住宅の改修もしくは設備改善 ・ 既存住宅の増築、改築 等
◆ 上市町の助成金制度
「住宅リフォーム助成事業」
町民が町内業者に発注して50万円以上のリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の10%(上限10万円)です。 また、三世帯同居を開始する場合は、上限金額は15万円に増額されます。 外壁塗装に限らす、幅広いリフォーム工事に適用可能な手厚い制度です。
【助成金支給条件】 ・ 自らまたは父母、子が所有し、現に自らが居住している住宅の改修であること ・ 町内業者が施工すること ・ 工事費用が50万円以上であること ・ 町税等の滞納がないこと 等
【助成対象工事の例】 ・ 屋根や外壁の改修、室内の改修、間取り変更 ・ 床フローリングの張り替え、畳の取り換え ・ 子供部屋、屋内物置部屋、浴室等の増築工事 ・ 浴室、トイレ、台所等の水廻り改修 等
◆ 立山町の助成金制度
「定住促進事業補助金」
町内への転入者が、自ら居住するための既存住宅に対し、50万円以上のリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の50%(上限20~120万円)です。 支給上限額は、以下の要件に当てはまるごとに追加される「加算額」の合計となります。
〈要件〉 〈加算額〉
基本額(条件なし・全員対象) 10万円
県外から転入 +20万円
空き家バンク情報に登録された物件の施工 +20万円
町内施工業者が施工 +10万円
新たに三世代同居・近居をする (同居の場合)+30万円
(近居の場合)+20万円
立山町内で就労する +10万円
◆ 入善町の助成金制度
①「空き家バンク活用推進事業」
空き家バンク登録物件を賃貸者がリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の50%(上限20~30万円)です。 上限額は、通常は20万円、町外からの転入者は30万円となります。 本制度では、外壁塗装等のリフォーム工事に対して補助を受けられるのは空き家の賃貸者のみです。
【助成金支給条件】 ・ 空き家バンクの登録物件を新たに賃貸したこと
【助成対象工事の例】 ・ 居住に必要な住居改修
② 「安心定住促進事業」
申請者の2等身以内の家族が居住する町内住宅に、新たに同居するためリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の50%(上限40~60万円)です。 上限額は、通常40万円、町外からの転入者は60万円となります。 本制度では、外壁塗装等のリフォーム工事に対して補助が受けられるのは新規同居のみです。
◆ 朝日町の助成金制度
「既存住宅リフォーム工事補助」
町民が町内業者を利用して税込30万円以上のリフォームをした場合に、その費用の一部を助成するというものです。 助成金額は、工事費用の20%(上限20万円)です。 本制度は外壁塗装に限らす、リフォーム工事全般に適用可能となっています。
【助成金支給条件】 ・ 自らが居住する住宅のリフォームであること ・ 町内業者が施工すること ・ 工事費用が税込30万円以上であること ・ 町税等の滞納がないこと 等
【助成対象工事の例】 ・ 屋根、屋上、外壁の改修 ・ 床、壁、天井、屋根の断熱改修 ・ 窓やドア等の建具取り替え ・ 水廻り改修 等
3、外壁塗装で助成金を受け取るための条件
助成金制度を利用するためには、前提条件や申請のタイミングを間違えないことが重要です。 助成金を受けるための前提条件には一定の傾向があり、特に以下の3つの条件は当てはまる自治体が多いので気を付けましょう。
① 工事着工前に申請すること
富山県の外壁塗装で使える助成金制度は、すべて利用申請は着工前に行う必要があります。 申請せずに着工してしまうと、工事内容が制度の対象であっても助成金が下りないという事態になってしまいますので、お気をつけください。
② 税金を滞納していないこと
どの市町村でも、助成金の申請者や住居の居住者に市町村税の滞納があると、助成金の対象外となってしまいます。 万一住民税を支払っていなかったり、過去に支払っていない期間がある場合は、精算してからでないと助成制度は利用できません。
③ 自治体で定められた施工業者で行うこと
居住の市町村外の業者を利用して外壁塗装を行った場合、助成制度の対象外となる場合があります。 ただし富山県の場合は、立山町のように施工業者の制限がない代わりに、市町村内の業者を利用した場合に支給金額が優遇される自治体もあります。
4、富山県の外壁塗装助成金の申請の流れ
助成金の支給は、多くの自治体では先着順もしくは抽選制になっており、予算も限られています。 助成金を検討するなら、見積りや申請にかかる時間を見越して、早めに取り掛からなくてはならないのです。 実際の助成金の申請の流れは、概ね以下の通りです。
① 外壁塗装の見積もりを取る
申請の際には、施工業者の工事見積書が必要なことがほとんどです。 見積もり取得にかかる時間を考えると、まずは見積もり依頼から取り掛かる方がよいでしょう。 また、見積書だけでなく、塗料の性能を証明するカタログの提出を求められる場合もあるので、注意しましょう。
② 自治体のサイトから必要書類を入手
自治体のHPから申請書類をダウンロードできます。 記入をすすめ、必要な添付書類などの準備を始めましょう。
③ 必要書類を提出
郵送もしくは窓口へ直接提出します。 自治体によっては郵送不可の場合もありますので、事前に確認しましょう。
④ 審査結果の連絡(約2週間後)
多くの自治体は先着順となっています。 新年度から募集が始まるため、早めに応募することが大切です。
⑤ 外壁塗装の契約・工事
外壁塗装に着工します。 途中経過や完了後の記録写真が必要な自治体もありますので、改めて要項を確認しましょう。
⑥ 実績報告と請求書を提出
工事が完了したら、実績報告書を請求書を提出します。
6、まとめ
富山県の外壁塗装の助成金についてご紹介しました。 お住まいの自治体の助成金制度に該当する方は、各市町村へ確認してみましょう。 助成金は各自治体の予算の範囲内での支給となりますので、できるだけ早く申し込みをすることをおすすめしています。 ✨カーベスはご相談・お見積り無料✨ 工事に関して不安なことやお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください!