1、始めに
「外壁塗装の耐用年数はどのくらいなのか?」「耐用年数が過ぎたら何をすればよいのか?」こういった疑問を持ってはいませんか? 外壁塗装における「耐用年数」とは、大規模なメンテナンスが必要になるまでの期間のことです。 耐用年数が過ぎた外壁は、塗り替えや補修、外壁材の交換が必要です。 この記事では、外壁塗装の耐用年数を塗料や外壁材ごとに紹介します。 また、注意するべき外壁の劣化症状やそのメンテナンス方法についても解説。 その他、ご自宅の外壁の耐用年数を長くするコツや良い業者の選び方についても詳しくお伝えします。
2、外壁塗装が30年もつというのは嘘?
3、外壁塗装の耐用年数を外壁の部位ごとにチェック
・塗装の耐用年数
4、外壁塗装をメンテナンスするべきかの判断基準は?
自宅の外壁をメンテナンスするかどうかを判断する方法が2つあります。 1、年数で判断する 2、劣化症状で判断する 具体的にどのように見分けるのでしょうか?
・年数で判断する
前回の外壁塗装から10年を目安に塗り替えをする場合が多いです。 理由は、前回の塗り替え時期である10年前によく使用されていた塗料が「ウレタン塗料」や「シリコン塗料」だからです。 どちらも10年程度で塗り替えが必要な塗料となります。 シリコン塗料を使っていたと確信が持てるのなら前回の塗り替えから12年、フッ素塗料であれば15年を目安に塗装するとよいでしょう。 50年ほどが経過していたら、外壁材自体の寿命が来ているかもしれません。その場合は外壁材の交換も検討しましょう。
・劣化症状で判断する
年数で判断するよりも確実性が高い方法です。 年数はあくまで目安にしかなりません。 外壁の劣化状態を直接確認して塗装するべきかを見極めます。 以下の劣化症状が見つかった場合は、塗り替えを検討するとよいでしょう。
1、チョーキング
外壁を触ったときに白っぽい粉が付く現象チョーキングと言います。 色をつける材料「顔料」が、塗料の劣化によって露出していることが原因です。 チョーキングを放置していると、外壁の下地材が劣化しやすくなります。 下地材が劣化すると、家全体の耐震性に悪影響を及ぼすことも。 数日、数週間で大きな被害に繋がることはありませんが、早めの対処を心がけましょう。
2、カビ
年数が経つと外壁塗装の表層面が水分を含むようになってしまいます。 その水分が原因となって、カビや藻が発生します。 日当たりの悪い北面の外壁などは、特にカビや藻の汚れがひどくなりやすいです。
3、変色、退色
主に紫外線が原因となって、塗料の中の「樹脂」「顔料」が劣化することで変色や退色が発生します。 「樹脂」は塗料の耐用年数に関わる成分、「顔料」は塗料の色に関わる成分です。 見た目が悪くなっているだけで、耐震性などに影響はありません。 しかし、メンテナンスのサインだと思って、早めに塗り替えなどを検討しましょう。
4、ひび割れ
外壁材や塗装が割れている現象です。塗装や外壁材の劣化によって発生します。 髪の毛くらい細いひび割れなら心配はほとんどありません。 しかし、シャープペンの芯が入るほどの隙間があるなら塗り替えや補修が必要です。
5、ふくれ
塗装が膨れている現象です。 外壁材と塗装部分の密着性が失われると起こります。 塗り替えをしないで放置をすると「剥がれ」に移行します。
6、剥がれ
塗装が剝がれている現象です。外壁材と塗装部分の密着性が失われると起こります。 塗装の下地や外壁材が露出しているため、塗り替えが必要です。 下地(塗装面)の劣化症状は塗膜層の劣化よりも深刻です。 これらの症状が見られたら、放置せず早めの対処を検討しましょう。
5、外壁塗装の耐用年数が過ぎたときに起こる問題
外壁塗装の耐用年数が過ぎると以下のような問題が起こります。
1、雨漏り
2、見た目の悪化
変色や退色、カビや藻などが発生すると、本来の塗装の色合いやデザインが失われてしまいます。 これらの劣化症状は放置すると、ますます見た目は悪くなってしまうでしょう。
3、外壁材の劣化
4、害虫の侵入
5、耐震性の悪化
外壁塗装の劣化を放置していると、家の内側まで悪影響が及ぶことがあります。 塗装面が劣化すると、外壁の内側に虫や水が侵入しやすくなります。 その影響で外壁内側の建具が腐敗し劣化すると、家全体の耐震性が悪化してしまうことがあるのです。耐震性が悪化するという問題は、家族全員の命の問題につながります。外壁や家全体がこのような状態になる前に、早めのリフォームを検討しましょう。
6、外壁塗装の耐用年数が過ぎたときに必要な工事
外壁塗装の耐用年数が過ぎた場合に行うべき工事は、主に3つあります。 1、塗り替え 2、シーリング補修 3、外壁材の交換(張替やカバー工法) それぞれどのような状況で選ぶ工事なのかを以下で解説していきましょう。
1、塗り替え
「ひび割れ」の場合は、シーリングやモルタルなどで隙間を埋めてから塗装します。
2、シーリング補修
シーリング補修は塗り替えと同時に行うケースも多いです。
3、外壁材の交換(張替やカバー工法)
7、外壁塗装の耐用年数を長くするには
外壁塗装の耐用年数を長くする要素は3つあります。 1、塗料の耐用年数 2、シーリングの耐用年数 3、業者の技術力 以下では、外壁塗装の耐用年数を長くするための対策を詳しく紹介します。
1、塗料の耐用年数
信頼性が高く人気がある塗料のため、耐用年数を延ばしたい場合は「フッ素塗料」を利用するとよいでしょう。
2、シーリングの耐用年数
外壁材を選べる場合は、シーリングをほとんど使わない「樹脂系サイディング」や「モルタル」にすることで、外壁塗装をするタイミングを先延ばしにできるでしょう。
3、業者の技術力