外壁塗装の工事期間は何日くらいが適切なの?

住み慣れた家のリフォームを検討している方の中には、外壁の塗り直しを視野に入れている方もいるでしょう。外壁塗装を行う場合は、色選びから業者選びまで家族で話し合う必要があります。また、外壁塗装では大掛かりな工事を行うため、簡単にやり直すことは困難です。だからこそ、失敗するリスクは極力避けなければなりません。

また、外壁塗装についての予備知識がなければ、業者選びからつまずいてしまう可能性があります。そのため、後悔なく外壁塗装のリフォームをするためには、基礎知識をしっかりと押さえておくことが大切です。

今回は、外装塗装に要する期間や工程、業者に依頼する際の注意点についてご紹介します。

外壁塗装の期間は6日?

外壁塗装を検討している方で、実際にはどれくらいの作業期間を要するのか気になる方も少なくないでしょう。一口に外壁塗装工事と言っても、ご近所の方への挨拶回りから足場の撤去作業まで多くの工程が必要です。

一般的には、一軒家であれば6日程度の見積もりが出されることが多いですが、物件や天候の影響などによって7日~14日程度の作業期間がかかるケースもあります。

「できるだけ早く作業を終えることができる業者に依頼したい」と考える方は多いでしょうが、一方で3~4日など短期間だと粗が目立つ仕上がりになってしまう可能性もあります。外壁塗装に7日前後の作業期間を要するのは、塗装が剥がれるなどのトラブルが生じないための作業を丁寧にこなしているためです。

依頼する際にはスケジュールにある程度ゆとりを持っておくことが大切です。必要な作業をショートカットして、あまりに早く作業を終わらせてしまう業者への依頼は避けた方が無難かもしれません。

外壁塗装の工程

次に、外壁塗装の行程について確認してみましょう。単に塗装だけで工事が完了すると思われている方も多いのではないでしょうか。しかし、実際にはもっと多くの作業を行わなければなりません。では、実際に塗装業者が行う作業と、作業に必要な期間を見てみましょう。

  1.  ご近所の方へのお知らせと挨拶まわり:1日間
  2. 足場の組み立て:1日間
  3.  外壁の洗浄:1~3日間
  4. 外壁の修復などの下処理:1日間~
  5. 塗装前の養生:1日間
  6. 下塗り:1日間~
  7. 中間検査
  8. 中塗り:1日間~
  9. 上塗り:1日間~
  10. 完了検査
  11. 足場の解体や撤去:1日間
  12. ご近所の方への完工の挨拶まわり

上記の行程と必要な作業日数を見て分かるように、全てが順調に進んだとしても、必要な工程を踏めば9日程度はかかってしまうことが分かります。ちなみに、ご近所へのあいさつ回りは、工事が決まった段階であらかじめしておくことをおすすめします。

工期が長引く場合

ここまでの説明で、外壁塗装には7日~10日程度の期間を要する理由も理解できたでしょう。しかし、それもあくまで一つの目安です。天候や使用する塗料によっては、さらに工期が長引く可能性もあります。では、作業期間に変動が見られる要因について、もう少し具体的にご説明します。

雨季・冬などで乾くのに時間が掛かる

外壁塗装に使用する塗料は、気温や湿度など環境の影響を受けやすいです。
例えば雨の日に塗料を塗ると、雨水によって塗料が薄まったり、塗料が乾燥しにくくなったります。雨の日に塗装を強行すれば、のちのち塗料が剥がれる、ひび割れするなどのトラブルが起きてしまう可能性も高くなります。

そのため、できる限り梅雨などの雨季は避けて外壁塗装を依頼した方が、作業がスムーズに進むでしょう。

次に、冬の時期も外壁塗装に影響を及ぼします。塗料にとっては低温が大敵なほか、重ね塗りの乾燥時間は気温23度で3時間以上、気温5~10度の場合は8時間以上と大きく異なります。また、冬の時期は、霜や雪などにより外壁が濡れてしまう場合も少なくありません。

その状態で塗装を行うと、雨の日と同様に塗料が乾燥しにくく、完工後のトラブルを招くでしょう。

その他にも、ホコリやゴミが塗料に付着したり、塗料が飛散したりする可能性があることから、強風の日も塗装に適していません。そのため、春や初夏など温かく穏やかな季節に依頼するのがおすすめです。

乾きにくい塗料を使用している

塗料の乾燥時間が変動する要因は周囲の環境だけではありません。塗装に使用する塗料の種類も一つの要因です。外壁塗装に使用される塗料には、アクリル塗料・ウレタン塗料・シリコン塗料など耐久年数に応じたグレードの違いがあります。

さらに、施工方法の違いにより、水性塗料や溶剤型塗料などに分類されます。その他にも、機能性塗料や特殊塗料と呼ばれる光触媒塗料といった種類もあり、多種多様です。

外壁塗装に使用する塗料には、それぞれメーカーが推奨する乾燥時間があり、半硬化乾燥まで3時間以上とするメーカーもあれば、1日程度とするメーカーもあります。

そのため、使用する塗料によっては塗装の時間を多く確保しなければならずに工期が長引く可能性が考えられます。打合せや工事開始の初期の段階で、どれくらいの時間がかかりそうか、あらかじめ確認しておくと安心です。

作業中に足を運んでスケジュールをチェックしよう

今回は外壁塗装について、工期や手順をご紹介しました。優良な塗装業者は完工後にトラブルが生じないように丁寧に作業を行うため、7日以上の工期を要することも珍しくありません。

また、たとえ優良な塗装業者に依頼できたとしても、すべてを業者に丸投げすることは好ましくありません。ご近所への事前の断りをはじめとして、中間検査・完了検査などの細かな認識のすり合わせを業者とともに行うよう心がけましょう。

「現場に足を運ぶと、作業員に迷惑ではないか」と思う方もいるかもしれません。しかし、業者もお客様からチェックしてもらうことで気が引き締まるものです。作業中に遠慮なくチェックしに行くことをおすすめします。