1、はじめに
お家の顔である外壁はいつまでも綺麗な状態にしたいものです。 しかし、築10年も経つと外壁の汚れが気になり始める方も多いのではないでしょうか? また、外壁塗装工事をする際に「外壁の汚れが目立たない色を選びたい」「外壁を汚れにくくする方法が知りたい」という方もたくさんいらっしゃいます。 外壁が汚れる原因は複数あり、お家の立地条件によっても汚れの原因は変わってきます。 実は、気になる外壁の汚れも外壁の色を工夫するだけで驚くほど目立たなくなるのです。 今回は外壁が汚れる主な原因や外壁の汚れが目立ちにくい色についてご紹介します。 また、外壁が汚れにくいセルフクリーニング機能を持った塗料も合わせてご紹介いたします。 「今後外壁の汚れが目立たない色で外壁塗装をしたい」とお考えの方は、ぜひ参考になさってください。
2、外壁が汚れる4つの原因
外壁の代表的な汚れの種類は以下の4種類です。 ご自宅の外壁の汚れと見比べて、どのような種類の汚れなのかを確認してみましょう。
① 換気口下の油汚れ
外壁に付いている換気口の下に付くことが多いのが油汚れによる黒ずみです。 キッチンがある場所によく見られる汚れで、塗料の劣化によって油汚れが雨で流れにくくなることが原因です。油汚れはとても頑固なので、定期的に清掃しないと放っておくと取れにくくなってしまいますので、注意が必要です。
② コケ・藻による汚れ
北面や日の当たりにくい外壁に多い汚れの種類がコケ・藻による緑色の汚れです。 じめじめした場所に生えることが多いコケ・藻ですが、外壁に塗装された塗料が劣化することで症状がひどくなっていきます。 コケや藻の胞子は空気中に漂っていて、湿気がある場所にくっついて根を張り繁殖します。 外壁に胞子が根付かないように、塗装でコーティングすることが重要です。
③ サッシ下の雨染み
窓サッシの下に線が付くのが雨染みです。 雨は外壁を伝って下に流れていきますが、雨に含まれたほこりなどの汚れだけが外壁に付着してその汚れが溜まって黒く汚れていきます。 窓サッシは雨の通り道になっているため、特に汚れが蓄積して目立ちやすくなります。 また、塗料に使用しているシリコンに含まれる可塑剤や、サッシ周りのシーリング材に使用されている可塑剤の油分が溶け出し外壁を汚していることもあります。 最近では変性シリコンといった可塑剤が少ないものや、ノンブリードタイプのシーリング材も出てきました。 このようなものを使用すると、外壁も汚れにくくなります。
④ 大気汚染による汚れ
大気汚染による汚れも外壁が汚れる原因の1つです。 空気中には排気ガスやほこり等が混ざっています。 車の排気ガスや地面から舞った砂などです。 そのような汚れが外壁の凹凸部分に溜まりやすいのです。 特に大きな道路が目の前にある、近くに工場があるなどの環境にお住まいの方が悩まれる汚れです。
3、外壁の汚れが目立たないのは何色?
外壁の汚れが目立ちにくい色を選ぶためには、汚れの近似色を選ぶことが大切です。 お悩みの汚れによっておすすめの色も変わってきますので、ご自宅の状況やお悩みに合った色を選びましょう。
① 黒ズミが目立たない色は?
油汚れやサッシの下の雨染みなど黒ズミに悩まれている方におすすめな色は「グレー」です。 グレーは黒ズミの近似色なので、黒ズミ汚れを目立ちにくくすることができます。 外壁に付着する汚れには様々なものがありますが、ほとんどの汚れは中間色です。 そのため汚れが目立ちにくいグレーを選ぶ方が多いのです。
「グレーにすると全体が暗くなるのでは?」と不安な方は、特に汚れやすい面だけグレーにするなど色分けに工夫をしてみてください。 デザイン性もアップしておしゃれに仕上がります。
② コケ・藻が目立たない色は?
日が当たらない・近くに森林や川がある等コケ・藻が繁殖しやすい環境にお住まいの方におすすめな色は「グリーン」です。 コケ・藻は緑色なので、近似色にすることで目立ちにくくすることができます。 また、黒ズミなどの他の汚れも白やベージュの外壁よりも目立ちにくいです。 ただ原色に近いグリーンにしてしまうと色あせが目立ってしまい、かえって見た目が気になってしまうので、グリーンの中でも淡い色を選ぶようにしましょう。
③ 砂埃が目立たない色は?
お家の周りに学校や公園、田んぼがあり、よく砂埃が飛んでくるような環境にお住まいの方は「ベージュ」を選びましょう。 ベージュは暖色系の色なので、暖かみのある印象に仕上がります。
4、外壁の汚れが目立ちにくい色は?
汚れが目立たない色をご紹介しましたが、汚れが目立ってしまう色も中にはあります。 それはどのような色なのでしょうか?
清潔感のある白やスタイリッシュな印象を与える黒は、汚れが目立ちにくい色です。 外壁は時間が経つと砂や埃、コケなど様々なもので汚れていきます。 汚れの色をイメージしていただくとわかりやすいかと思いますが、白や黒などの原色に比べると色のコントラスト差が大きいため、汚れが目立ってしまいます。
また、日に当たる場所に本などを置いていると日焼けしてしまったという経験はないでしょうか? その際に1番色あせが起こっているのは赤系の色です。 赤系の色は色あせが起こりやすく、逆に色あせが起こりにくい色と言えば青系の色です。 この原因は赤や紫などは紫外線などの波長が短い色を吸収しやすく、色あせが起こりやすいためです。 反対に青系の色は反射しやすいため色あせが起こりにくくなっています。 古びた道路標識をみると赤い部分だけ色あせが起こっているのがわかるのではないでしょうか? このように全ての色が均等に色あせするというわけではないので、外壁の色を選ぶ際にも参考になさってください。
5、外壁の汚れを防ぐ機能性塗料も!
外壁の汚れが目立たない色や汚れの原因をご紹介しましたが、「そもそも汚れにくい外壁はないの?」とお考えになる方もいらっしゃると思います。 外壁の汚れを付きにくくする「セルフクリーニング機能」を持った塗料を3つご紹介します。 白色や黒色などの汚れやすい色の外壁を選ぶ場合は、セルフクリーニング機能を持った塗料を選ぶとよいでしょう。 色だけではなく、塗料選びにもこだわっていきましょう。
① 低汚染塗料
低汚染塗料とは、親水性の高い塗料です。 そもそも塗料には親水性と撥水性があります。 親水性が高い塗料とは、水との馴染みが良いことを指します。 水と馴染むことで外壁に付いた汚れが雨と一緒に流れていきます。 汚れを流すことで外壁に汚れが溜まらず、綺麗な状態を保てるようになっています。 塗料のグレードにもよりますが、シリコン塗料を使用する場合と比べ材料費のみで比較すると2割ほど価格が高くなります。 セルフクリーニング機能のある塗料は排気ガスなどの汚れを定期的に洗い流してくれるため、幹線道路沿いにお住まいの方にはおすすめの塗料です。
② 光触媒塗料
太陽光を活用して汚れを防ぐのが光触媒塗料です。 太陽光で汚れを浮かせ、雨が降った時に流れやすくすることができます。 また、光触媒塗料は環境にも優しい塗料で、空気浄化機能もあります。 ただ、光触媒は太陽光が当たることによって効果を発揮するので、日光があまり当たらない環境にはあまりおすすめしません。
③ 防カビ塗料
防カビ機能を持った塗料をお家の外壁に塗ることで、今後のメンテンナンスが非常に楽になります。 日当たりや気候・周辺環境により新築から1年であっても壁にコケや藻・カビが生えてしまうことがあります。防カビ機能を持った塗料には、初めから塗料自体に防カビ機能があるものと、普通の塗料に防カビ剤を添加し防カビ機能を持たせるものがあります。 最近の塗料は通常の塗料であっても最低限の防カビ性がありますが、日当たりが悪い面などのしつこいカビや特殊な菌・コケ・カビ対策には防カビ機能を持った塗料を選ぶことをおすすめします。 しかしシリコン塗料を使用する場合と比べ1割ほど価格が高くなります。
6、汚れが付着したら早めに洗い流そう
外壁塗装後は塗膜が外壁をコーティングするため、汚れが付きにくくなります。 しかし、完全に汚れないわけではありません。 塗装後数年でコケが発生する場合もあります。 塗料の耐用年数が過ぎていなければタオルで拭き取るだけで簡単に外壁の汚れを落とすことができます。 また、洗い流す時は塗料を傷つけないように優しく洗ってください。 粗めのたわしでこすったり、高圧洗浄で洗うと外壁に塗った塗膜を傷つけてしまい、塗料の耐用年数を縮めてしまいます。 ホースで洗い流したり濡れた雑巾で拭き取る等、刺激を与えないよう注意しながら洗いましょう。
7、まとめ
外壁塗装をする際に悩む項目の1つに外壁の色選びがあると思います。 綺麗なお家を長く保つためにも、塗料の色選びにもこだわりたいですね。
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