外壁に艶消し塗料を使うメリット・デメリット

外壁塗装に使う塗料には艶(ツヤ)のあるタイプと艶を出さないタイプがあります。艶消し塗料は外壁を落ち着いた印象に仕上げたいときに使う塗料ですがどのようなメリット・デメリットがあるかご説明していきます。

1、そもそも艶消し塗料とは?

艶消し塗料は「艶無し」「マット仕上げ」と表現されることもありますが、これらは全て同じものです。艶がないため外壁を塗り替えた時に出る光沢を抑えることができます。

艶消し塗料の特徴としては落ち着きのあるナチュラルな印象に仕上げるという点があげられます。外壁を塗った場合、光の反射でピカピカと輝いて見えることがあります。このような場合に艶消し塗料を使用すると光が乱反射するため外壁の輝きが小さくなるのです。

また光沢度(光沢の定量的な指標)を数値で表すと艶消し塗料は5以下となります。艶消し塗料の光沢度は70以上あるため外観の印象にも差が出ます。つまり艶消し塗料は外壁を落ち着いた印象に仕上げたい時や住宅の周りの風景と調和させたい時などによく使われます。

2、メリット・デメリットについて

【艶消し塗料のメリット】

艶がなく落ち着いた印象に仕上る

高級感が出る

周囲の風景と調和する

外壁が輝いて見えない

【艶消し塗料のデメリット】

塗料のグレードが同じ場合は艶有り塗料よりも耐候性が低くなる

新築らしい輝きがないため人によっては質素に感じる

3、艶消し塗料がふさわしい外壁とは?

前項で説明したが外壁の艶を消すと光沢度が低くなるため落ち着いた仕上がりになるというメリットがあります。ベージュなど薄く明るめの色の外壁や高級感を演出する場合などに適しています。

また艶を無くすことで自宅の外壁を周囲の風景と調和させるという効果もあります。あなた自身がピカピカした外観にしたくない場合は特に艶消し塗料がお勧めです。

4、塗料に艶がない場合

では艶消し塗料はなぜ光沢度が低いのでしょう?

その理由は原料や製造過程にあります。原料である樹脂そのものに光沢の出にくいものが使われているだけでなく添加比や粒子径が調整されているため塗料を外壁に塗った時に輝きを抑えることができるのです。

5、艶消し塗料の機能面のデメリットは?

①耐候性がやや低い

艶消し塗料は艶有り塗料に比べて「耐候性が低い」というデメリットがあります。というのも艶消し塗料には添加物が混ざっているためです。ほとんどの艶消し塗料は艶有り塗料に「艶消し剤」という艶を消すための添加物を入れて作られています。塗料に他の物質が混ざっているため、その分強度が若干落ちてしまうと覚えときましょう。

艶有り塗料で比べて機能が大幅に劣るわけではないのですが、やはり「艶消し剤」はとっては不純物であることに注意する必要があります。塗料の機能性が落ちれば当然ながら次に外壁を塗り替えるまでの期間が短くなってしまいます。

②艶有り塗料よりも価格が高い

艶消し塗料で塗装する場合、耐候性をカバーするためにグレードの高い塗料を使うというのも選択肢の一つでしょう。ただし塗料のグレードをワンランク上のもの変えれば、その分価格も高くなります。費用面が心配な場合は施工業者に相談しましょう。