初めての外壁塗装を成功させるための基礎知識

1、はじめに

お家の外壁や屋根に「そろそろ塗装が必要かも…」と思っても一体何から始めればいいのかわからないという方が多いのではないでしょうか?                                            今回は、ご自宅の塗装リフォームを初めて考えられていらっしゃる方のために、外壁塗装工事についてご説明します。

2、塗装方法の種類

塗装には次の3つの方法があります。                                           これらの基本的な違いは、使用する道具です。                                       どの方法で塗装するかは、使用する塗料や塗装する素地、塗装環境によって決まります。

① 刷毛塗り

刷毛塗りは、文字通り刷毛を使って塗料を広く伸ばしていく塗装方法です。                            刷毛塗りは作業スピードが遅いですが、塗料のロスが少なく塗料が飛び散りにくいことが特徴です。               その特徴から、細かい部分は刷毛塗り、広い部分は他の塗装方法で、といったように工事方法が棲み分けされることがあります。                                            また、様々な場所、形状に対しても簡単に塗装することが可能です。

② ローラー塗装

ローラー塗装は、ローラーを使って塗料を広く伸ばしていく塗装方法です。                          刷毛ほどではありませんが、塗料の飛び散りが少なく広い範囲を効率よく塗装できます。                    しかし、ローラー塗装は使用する道具によって仕上がりの質が大きく左右されます。                      劣化したローラーを使うと、塗装にムラがつき塗料が期待通りの効果を発揮しない原因にもなります。

③ 吹き付け塗装

吹き付け塗装は、スプレーガンを使用して塗料を霧状に吹き付けていく塗装方法です。                      厳密には、エアースプレー方式とエアレススプレー方法の2つの分類があります。                            どちらの場合においても一気に広範囲を塗装することができ、その作業効率は刷毛塗りの10倍にも及びます。しかし、塗料が周辺に飛び散りやすく、塗装時に騒音がすることから塗装環境には注意が必要な塗装方法でもあります。

3、塗装作業の流れ

住宅向けの本格的な塗装作業は、ただ塗料を塗り広げるだけではありません。                           雨風の中で数年~数10年以上は耐久性を発揮できるよう、「塗装を塗る」以外にも多くの工程があります。         次に、ここでは塗装の全体像をつかむため、準備から完了までの流れと各工程の詳細をご説明します。

① 下塗り

まずは、「シーラー」「フィラー」と呼ばれる下塗りを塗装範囲全体に塗ります。                       下塗りをすることにより、この後に塗る塗料の密着性があり長持ちするようになります。

② 中塗り

下塗りの後、上塗りより前の2層目の作業を中塗りと言います。                               中塗りをすることで、初めて塗膜の厚みが十分確保され、メーカーの意図した耐久性・仕上がりになります。

③ 上塗り

最後に上塗り工程を行います。                                                   上塗りは最も表面の層なので、下塗り・中塗りとは異なり実際に仕上げたい色で塗装します。

塗装作業にかかる期間は、早くても7~8日間、通常で2週間前後となります。

4、下塗り塗料の種類

下塗り用塗料にはプライマー・シーラー・フィラー3つの種類があります。                             特にプライマーとシーラーの違いは、塗装をする下地によって選択される下塗り塗料が別れることが特徴です。下塗り塗料がそれぞれどんな特徴があるのかご説明します。

① プライマー

プライマーは、主に吸い込みのない金属面に使用する下塗り塗料です。                              中塗り・上塗りとの密着性もさることながら、基本的には金属用の下塗り塗料として扱われるため、防錆効果を期待して塗装させることが多いです。                                               金属面以外では、コンクリート面に対しても使用されることがあります。                             この場合、雨や凍結によって劣化している表面へ浸透させることで耐久性向上を期待して塗装されます。

② シーラー

シーラーは、主に吸い込みのある木材などの面に使用する下塗り塗料です。                           シーラーの適用下地は、木材のみならず窯業系も当てはまります。                                   この窯業系は、日本の住宅の7割程度が採用している外壁材です。                                     窯業系の下地は、下地密度が均一でありません。                                              そのため、部分によって塗膜の乾燥時間にばらつきが生じます。                                  吸い込みのある木材などの面を塗装する場合において、塗膜の密着性を高めるためムラのない美しい外壁に仕上げるためにも欠かせない下塗り塗料です。

③ フィラー

フィラーは、主に外壁の凹凸を平にならす際に使用する下塗り塗料です。                               フィラーの中で最もよく使用されるのが微弾性フィラーです。                                      微弾性フィラーを塗装することによって、ひびや割れにフィラーを埋めることができます。                    近年は塗装工事の場合、シーラーに代わってフィラーを使用することが主流になりつつあります。

5、中塗り・上塗り塗料の種類

塗装の耐久性は、選んだ塗料が大きく左右します。                                          そのため、予算の中でなるべく耐用年数の長い塗料を選ぶことが重要です。                             塗料の耐用年数の大部分は、使われている樹脂で決まります。                                             住宅用の塗料用樹脂のグレードは、安いものから「アクリル」「ウレタン」「シリコン」「フッ素」の4種類があります。                                                       それぞれの耐用年数と価格の目安は以下の通りです。

【塗料の種類】【耐用年数】【価格相場】                                            アクリル塗料  5~7年  1,400~1,600円/㎡                                        ウレタン塗料  7~10年  1,700~2,200円/㎡                                        シリコン塗料  10~15年  2,200~3,000円/㎡                                         フッ素塗料   15~20年  3,800~4,800円/㎡

ご自宅に住み続ける予定の年数を考慮し、最もコストパフォーマンスがよくなる塗料を選びましょう。                   外壁用塗料で、今最もコストパフォーマンスがよいのは「ラジカル塗料」です。                              ラジカル塗料の塗装費用は2,400円/㎡が目安で、耐用年数は約15年前後です。                             この年数は同価格帯のシリコン塗料と比べて2・3年長く、コストパフォーマンスがよい塗料と言えます。

6、まとめ

今回は、外壁塗装工事の作業内容についてご説明しました。                                   見積もりを取る際にも、聞きなれない専門用語が出てきて不安になる方もいらっしゃるかと思います。              疑問に思ったことはそのままにせず、必ず確認しましょう。

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