1、はじめに
富山県は山と海に囲まれた自然の豊かさが特徴です。 海沿いの街での暮らしにつきものなのが潮風です。 潮風が影響して洗濯物がべたついたり、金属部分が錆びやすかったり、家電製品が壊れやすいことが知られています。 それは外壁も例外ではありません。 今回は、「塩害」が外壁にもたらす影響や被害が起きたときの対処法などをご紹介します。 富山県にお住まいの方、特に海沿いにお住まいの方はぜひ参考にしてください。
2、外壁が塩害の影響を受けるとどうなる?
塩害とは、潮風などに含まれる塩分が原因で住まいや構造物がダメージを受けてしまうことです。 波が届かない場所であっても、風にのって2~8㎞付近まで塩分が運ばれ、影響が及ぶと言われています。 海から8㎞付近までは塩害が起こり得るので、付近にお住まいの場合は塩害についてよく認識し注意しておく必要があるでしょう。 次に、塩害によって外壁に起こる症状についてご紹介します。
① 塩害被害を受けた外壁の初期症状
金属系サイディングなど、金属が使われた外壁に見られるほとんどの初期症状はサビです。 経年による劣化が起こり始めた外壁に、塩分を含んだ雨水や潮風が当たることでサビが発生します。 ガルバニウム鋼板やアルミは錆びにくい素材とされますが、塩分を含んだ雨や潮風に当たり続けると外壁の劣化スピードが速くなります。 劣化の初期としてのサインは、塗料の成分である顔料が粉状になって浮いてくるチョーキング現象や外壁の色あせです。 また、サッシや雨戸など金属製の付帯部分にサビが発生している場合は、外壁にも影響が出てくると考えられます。
② 塩害の影響が進行した外壁の症状
塩害の影響が進行した金属が使われた外壁では、サビが発生した部分が腐食していきます。 劣化の進行が早かったり劣化をそのままに放置しておいたりすると、外壁を張り替えるしか手段がないほどに進行してしまう場合もあります。 また、窯業系サイディングやモルタルなどの外壁に起きた初期症状であるチョーキングを放置すると、躯体部分にも水分が入り込み構造体までも腐食させてしまう恐れもあります。 金属製の付帯部分のサビを放置すると、金属部分に穴が開いて取り替えが必要になります。 目に見える劣化を見つけた場合は、初期症状の段階でメンテナンスを行い、早い段階で塩害から外壁を守ることが大切です。 ただし、お住まいになっている方にはわからない劣化症状もあります。 定期的に専門業者の点検を受けることをおすすめします。 小さな劣化のうちに見つけることが、修理費用を抑えるコツでもあります。
3、塩害を受けやすい建物の特徴
外壁に塩害を受けやすい建物とは、どのような特徴があるのでしょうか? 特徴を理解し、塩害対策に役立てていただくため、また少しでも小さな被害のうちにいち早く劣化を修理するためにもぜひ把握しておきましょう。
① 海が近い地域
海が近い地域にお住まいがある場合は、塩害の影響を最も受けやすいでしょう。 穏やかな潮風で2㎞、強風の場合8㎞に及んで塩分が届いてしまうとされているため、外壁や付帯部などのチェックは常に行いたいものです。 「我が家はどうだろう?」と不安な方は、海から5㎞圏内の道路標識や建物のサビの症状があるかどうかを確認してみるとわかりやすいでしょう。 また、雨の当たらない箇所があるお住まいの場合は、雨によって塩を流せないため塩害を受けやすいものです。ホースで水をかけても良い外壁材であれば、時折水洗いをすると塩害を低下させられるでしょう。
② 金属素材を使用した外壁
特に塩害を受けやすいのは、金属系サイディングなど金属が使われた外壁です。 窯業系サイディングやモルタルなどの外壁も影響を受けないわけではないため、ダメージを受けていないか注意深く観察し、専門業者へ定期的に点検してもらうようにしましょう。
4.塩害対策に有効な3つの対策
塩害対策をするには、塩害に強く、耐塩性や耐久性を高める外壁メンテナンスが有効です。 次に塩害対策に有効な3つの対策をご紹介します。
① メンテナンス
塩害を受ける地域は、通常の地域よりも定期点検やメンテナンスの周期を短く考えておきましょう。 メンテナンスは、外壁はもちろん屋根や付帯部なども必要になります。 お住まいになっている方の目だけではわからない部分も被害を受けて、劣化が始まっていることも考えられます。
② 丁寧な下地処理
外壁の塩害を防ぐには、塩害に強い耐久性のある外壁塗料や外壁材を使用することをおすすめします。 特に、塗料のパワーを最大限に引き出すために大切なのが下地処理です。 経年による傷みを取り除くために、サビの除去や釘の補修、研磨、シーリングの打ち替えなど塗装の下準備である下地処理を丁寧に行ってもらえると塗装も長持ちします。
③ 塩害に強い塗料を使用する
塩害に強い外壁塗料を使用することで、塩害から外壁とお住まいを守ることができます。 塩害に強いと言われている塗料は、次の4つです。
・ フッ素塗料 フッ素塗料とは、フッ化カルシウムを主成分とした塗料のことです。 低汚染性が高く塩分などの汚れを寄せ付けず、酸性雨や紫外線の影響を受けにくい強い味方になってくれるでしょう。
・ 無機塗料 セラミックやケイ素と言った無機物を主な成分とした塗料で、耐久性が高く耐候性にも優れているのが無機塗料です。 紫外線の影響にも強く、低汚染性も高いため、雨によって塩分や汚れを洗い流す効果が期待できます。 15~20年もしくはそれ以上の耐用年数を実現する塗料ですから、塩害対策にはうってつけの塗料と言えるでしょう。
・ ピュアアクリル塗料 ピュアアクリル塗料は、一般的に言うアクリル塗料とは全く別のもので、オーストラリア塗料メーカーのアステックペイント製の塗料です。 一般的なアクリル塗料に含まれる不純物を取り除き、フッ素塗料と同じレベルの耐久性を実現しています。 耐用年数も15年以上とフッ素並みと言われ、長期間に渡る耐久性を必要とする塩害対策にも対応できる塗料と言えるでしょう。
5、まとめ
海に近い地域は景観もよく素晴らしい場所ですが、塩害を受けやすく外壁にとっては劣化が進みやすい環境です。 大切なお家を守り、できるだけ長く美しい外壁を保つために塩害に強い外壁塗料や外壁材を選び、定期点検やメンテナンスをすることをおすすめします。
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