1、はじめに
外壁塗装は一般的に10年に1度が目安と言われていますが、「家を建ててから20年間1度も塗装したことがない」という方は少なくありません。 そして、それでも特に問題なく生活できたりします。 お家を新築してから20年外壁塗装などのメンテナンスをしなくても、本当に問題がないのでしょうか?
2、20年間外壁塗装をしないとどうなる?
外壁塗装をせずそのまま放置しておくと、どのようなことが起こるのでしょうか? 次に想定される最悪のケースを3つご紹介します。
① 雨漏りの発生
まず、想定される最悪のケースは雨漏りの発生です。 メンテナンスせずに放置された外壁材は、表面の塗膜が劣化して水分を含み、反りやひび割れなどが起こって落下することがあります。 また、外壁材のつなぎ目やサッシまわりにあるコーキングも劣化して割れや剥離が発生します。 雨水の侵入を防ぐ機能がなくなり、雨漏りが発生してしまうのです。
② シロアリの発生
外壁材が劣化して雨漏りが発生すると、建物内に水が侵入します。 木部の建物の場合、柱や土台など構造部が水分を含み、シロアリが発生しやすい環境になってしまいます。 シロアリが発生すると、木造部分が食い荒らされ、床が沈んだり家が傾いたりすることもあります。
③ 構造部が朽ちる
シロアリの発生にも気づかないで放置し続けると、柱や土台などの構造部が朽ちていきます。 ここまで家そのものが劣化すると、地震などをきっかけに家が倒れてしまいます。
外壁のメンテナンスを放置すると、最悪のケースではお家そのものが失われてしまうのです。 構造部の修理になると、外壁塗装の費用と比較にならないほどの費用がかかります。 外壁塗装を20年していない方は、お家の状況を把握するためにも専門業者に1度点検してもらい、必要な処置をしてもらいましょう。
3、早急に外壁塗装をした方がよい2つのお家のサイン
外壁塗装を20年していないお家の場合、塗装がすでに限界になっている恐れがあります。 塗装が限界を迎え、外壁塗装が必要になっているお家のサインを2つご紹介しますので、まずはご自身でチェックしてみましょう。 これらの症状が見られる場合は、早急に外壁塗装などのメンテナンスを検討しましょう。
① 塗料の耐用年数
外壁塗装では、主に次の3種類の塗料が使われており、耐用年数は以下の通りです。 ご自宅の外壁塗料に1番耐用年数が短いウレタン塗料が使われている場合は、新築から10年が経過していると外壁塗装などのメンテナンスが必要です。 使われている塗料によってメンテナンスが必要な時期が異なりますので、新築時の資料などでご自宅に使われている塗料を確認してみましょう。
【塗料の種類】 【耐用年数】 フッ素塗料 15~20年 シリコン塗料 10~15年 ウレタン塗料 7~10年
② 塗装のひび割れ・剥離(はがれ)
外壁の塗装にひび割れが発生しているときは、劣化がかなり進行していると考えてよいでしょう。 劣化する前の塗料は、外壁材の収縮と膨張、揺れによる影響があっても割れが発生することはありません。 しかし、紫外線や風雨の影響で劣化が進むと、塗装からの柔軟性が失われてひび割れてしまいます。 ひび割れが進行すると、塗装の剥離が始まります。 剥離の始まった塗装は密着性が失われていて、剥離した箇所から雨水が侵入して雨漏りが発生する恐れがあります。 また、剥離していない箇所でも同様の劣化が進んでいると考えられます。
4、外壁材が限界になっているお家の2つのサイン
長期間外壁のメンテナンスをせずに放置したことにより、塗装ではなく外壁材そのものが限界になっている恐れがあります。 外壁材の耐用年数と限界のサインをご紹介しますので、こちらも合わせてご紹介します。
■ 外壁材の耐用年数
外壁材そのものの耐用年数が長くても、表面に使用している塗料が劣化すると外壁材そのものが劣化するため定期的なメンテナンスが必要です。 主な外壁材の耐用年数と、メンテナンスをする目安は以下の通りです。
【外壁材の種類】 【耐用年数】 【メンテナンスの目安】 窯業系サイディング 30年 10~15年 金属系サイディング 40年 15~20年 ALC外壁 60年 10~15年 モルタル外壁 30年 10~15年
■ 外壁材が限界になっている時のサイン
次の2つの症状が出ている場合は、外壁材に限界がきていると考えて下さい。
① 外壁材の割れ・はがれ
外壁材が割れていたりはがれていたりする場合は、かなり劣化が進んでいます。 外壁材が水分を含んでいるだけでなく、建物内に水が侵入している恐れもあります。
② コーキングのはがれ
サイディングのつなぎ目にあるコーキングは、紫外線や風雨で劣化して剥離を起こします。 コーキングが失われると、外壁材のつなぎ目や窓まわりがむき出しになり、簡単に建物の内部に侵食します。
5、外壁塗装が不要な外壁材
実は、20年どころか塗装そのものが不要な外壁があります。 ご自宅の外壁が次のような外壁であれば定期的に外壁塗装をする必要がありません。
① タイル
タイルは塗装によるメンテナンスが不要で、耐用年数は30~40年です。 ただし、全くメンテナンスをしなくてもよいのではなく、定期的に目地部分やコーキングの補修が必要です。10年に1度は点検を受けた方がよいでしょう。
② コンクリート打ち放しの外壁
コンクリート打ち放しの外壁も塗装によるメンテナンスは不要ですが、コーキングは劣化します。 周辺環境によってはカビやコケが発生することもあるため、10年に1度は点検が必要です。
また、近年使われるようになった無機塗料は、劣化の原因となる有機物を減らしてガラスなどの無機物を主な原料にしており、耐用年数が20年と長いのがメリットです。 シリコン塗料などと比較すると費用は高いのと、乾燥後の塗膜の状態が固いため正しく施工しないとがひび割れが発生するなどデメリットもありますが、長期的に考えるとお家のメンテナンス回数を減らすことができます。「お家のメンテナンスをできる限りしたくない」という方は、外壁塗装される際に無機塗料を選ぶことを検討するのもよいかもしれません。
6、まとめ
新築してから20年外壁塗装をしていないお家で、雨漏りなどの深刻な劣化症状がないのであれば、まだ比較的費用がかからない外壁塗装でのお家のメンテナンスが可能です。 外壁塗装は外壁の劣化を防ぎ外観を美しくするだけでなく、防水性を高めたりカビやコケ対策の効果を得ることができます。 お家を新築してから20年以上外壁塗装などのメンテナンスをされていない方は、1度ご自宅の外壁を確認してみましょう。
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