1、はじめに
外壁塗装の見積もりをとってその金額に驚いたことはありませんか? 一般的に外壁塗装の相場は、約80~120万円と言われています。 簡単に支払うことのできる金額ではありません。 塗装業者選びが慎重になるのも納得できますよね。 今回は、外壁塗装の見積金額をご自身で確認するためのポイント「塗装面積」ついてご紹介します。 実は、塗装面積は費用に関わる重要な項目です。 少しでも知識があれば、塗装業者の見積もりに対してチェックを入れられます。 塗装業者の見積もりについて「本当に正確な見積もりなのか?」確認するためにも、ぜひ参考になさってください。
2、外壁塗装の「塗装面積」とは?
「塗装面積」とは、文字通り外壁塗装を行う際に色を塗る範囲のことです。 ご自宅を塗装するときに、外壁のすべてに塗料を塗るわけではありません。 窓や玄関、サッシなど塗料を塗らない場所が存在します。 ご自宅の外側の面積から塗料を塗らない面積を引いたものが「塗装面積」です。 塗装面積が広ければ広いほど、塗料の使用量が増えてしまうので費用は高くなります。 ご自宅の塗装面積を知っておくことで、どのくらいの塗料を使うのか計算することができます。 そうすれば塗装業者の見積もりが本当に高いのか簡単に確認できます。 悪意のある業者から身を守るためにも、見積もりの確認は必要です。 塗装面積は家の形や窓の大きさなどによって大きく変わってきます。 例えば、同じ35坪の家でも、形が違えば外壁塗装の見積もりに大きな差が出てくることもあります。 その場合、ご自宅の正しい塗装面積を知っていれば、塗装業者選びの基準にすることができます。
3、外壁塗装の塗装面積を計算するための3つの方法
具体的にご自宅の塗装面積を計算してみましょう。 塗装面積の計算方法は、大きく分けて3つあります。 その中でも今回は最も簡単な計算方法を中心にご紹介していきます。
① 塗装面積の最も簡単な計算方法
ご自宅の塗装面積を最も簡単に計算できる方法は、「延床面積×係数(1.1~1.7)」です。 この方法では正確な数値を求めることは難しいですが、近似値を把握するだけでも十分です。 ちなみに、係数とはお部屋の開口部の寸法を考慮にいれた数値です。 建築基準法により、人が過ごす室内には一定以上の窓などの開口部を確保することが義務付けられています。 そのため、延床面積に係数をかけることで外壁の面積を求められるようになっています。(※係数は、延床面積が大きくなるほど小さい数値を使った方が実測値に近くなります)
例として、100㎡の延床面積のA様宅のご自宅の塗装面積を計算してみます。
100(延床面積×1.3(係数)=130㎡
この計算により、A様宅の外壁の面積は130㎡とわかります。 見積書に書かれている数値が130㎡より極端に小さかったり大きかったりすれば、塗装業者に確認が必要です。
② より高い精度で塗装面積を計算するなら
延床面積に係数をかける計算方法は簡単ですが、おおよその数値しか求められません。 より正確に細かい部分まで計算したい場合は、ご自宅の図面を使うことをおすすめします。 ご自宅の図面には、床から屋根までの高さや壁面の寸法なども記入されています。 窓やシャッターなどもしっかりと記入されているはずです。 そのため、ご自宅の図面を使うことでより正確な塗装面積が求められます。 家の4方向の壁の面積を計算していき、その合計から塗装を行わない部分面積を引いたものが塗装面積です。 この方法は正確に算出できる一方で、時間がかかります。 また、屋根塗装を行う場合は、ピタゴラスの定理などを使って寸法を求める必要があります。 そのため、図面を使った面積の計算は非常に難しいです。 最近では、CAD(キャド)という設計ソフトを使うことで簡単に外壁の面積を求めることも可能です。 ただし、こちらは業務用のソフトになるため、個人で使うことは現実的ではありません。
③ 1番確実で1番大変な方法
最も確実に塗装面積を計算できる方法は、実際のご自宅を直接計測する方法です。 メジャーを使って1面ずつ計測していくので、とても大変です。 この方法のメリットは、実際にご自宅を計測するので限りなく正確に計測できることです。 また、壁を間近で見ることでご自宅の塗装の劣化状況もじっくりと確認することができます。 しかし、高い所や屋根の計測はしっかりとした足場を組まないと危険です。 そのため、実際に計測する場合はプロの塗装業者にお任せしましょう。
4、外壁塗装の費用を計算する際に必要な3つのポイント
外壁塗装の費用を計算する際に必要な3つのポイントをご紹介します。
① 塗装面積
まず1つ目は、塗装面積です。 塗装面積は、外壁塗装において費用に直結する重要なポイントです。 外壁塗装に使う塗料が決まっていれば、あとは塗装面積の広さによって費用が決まります。 また、外壁塗装は複数回塗りが基本だということも忘れてはいけません。 一般的に外壁塗装は、下塗り・中塗り・上塗りと3回外壁塗装を行います。 また、場合によっては上塗りを2回行う場合もあります。 そのため、塗装面積の算出を間違えると金額に大きな差が出てくる可能性があります。
② 塗布量
2つ目のポイントは塗布量です。 塗布量とは、1㎡あたりどの程度の塗料を塗ればよいのかを示した数値です。 外壁用塗料は単純に塗ればよいわけではありません。 塗料メーカーが指定する塗布量に基づいて塗装を行わなければ、期待する性能が発揮されません。 同じ面積でも塗布量が多い塗料を使えば、費用は高くなってしまいます。 なぜなら、塗布量が多いということは1㎡あたりに多くの塗料を使うことだからです。 ただし、外壁塗料の性能は塗布量だけで決まるわけではありません。 塗布量が多い塗料でも、通常のものより耐久性が高ければ塗り直す回数が減るためトータル費用は安くなります。 塗布量は、あくまで塗料の性能を示す1つの数値として考えてください。
塗布量と塗装面積がわかれば、ご自身で外壁塗装の見積もり金額を確認することができます。 簡単に計算できる数値は、あくまで概算のものです。 それでもご自身で計算した金額と塗装業者の見積金額が近しいものであれば安心できますよね。
③ 外壁塗装に使う塗料の缶数
また、外壁塗装に使う塗料の缶数もご自身で計算することができます。
外壁塗装に使う塗料の缶数=塗布数×塗装面積÷塗料の容器の容量
塗料の容器の容量は、インターネットやカタログで確認することができます。 ただし、塗装面積は塗料に指定されている塗り回数分増やすことを忘れないでください。
例として、塗装面積が100㎡のA様のご自宅に、日本ペイント製の水性ファインウレタンU100で上塗りを行います。 その場合の計算式は以下の通りです。
0.16(塗布量)×200(塗装面積)÷15(塗料の容器の容量)=2.13
水性ファインウレタンU100は2回塗装を行うので、塗装面積が2倍になっています。 水性ファインウレタンU100は15㎏の一斗缶で販売されているので、A様邸の塗装を行う場合は3缶必要です。
外壁塗装に使用する缶数をご自身で計算しておけば、業者から提出される見積もりの確認にもなります。 ご自身で計算した缶数と、見積もりの缶数が大きくかけ離れていたら1度業者に確認が必要です。
5、まとめ
外壁塗装を行う塗装面積は、一見したところ複雑な計算が必要になる印象があります。 しかし、概算だけなら簡単に求めることができます。 外壁塗装は多くの費用がかかるリフォーム工事です。 業者まかせにするのではなく、ご自身でも見積もりの確認を行うことで安心して外壁塗装ができるのではないでしょうか?
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