1、はじめに
現在、お手頃な価格でマイホームを購入できる中古住宅が人気です。 近年では、新築住宅よりも中古住宅の方が優位であり、戸建・マンションともに販売戸数が多い状況が続いています。 そんな中古住宅ですが、購入時に外壁塗装を行うのがオススメです。 今回は、その理由と中古住宅購入時にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
2、中古住宅購入時に外壁塗装が必要な理由
外壁塗装は新築の時はもちろんですが、その後も何度か外壁塗装を行う必要があります。 塗料の耐久年数にもよりますが、概ね10年に1回程度行うことがよいと一般的に言われています。 せっかく中古住宅を安く購入できても、購入後のトラブルやリフォーム工事で多額の費用が発生してしまっては元も子もありません。 これから中古住宅を購入することを検討している方は、ぜひ失敗しないポイントをおさえていきましょう。
外壁塗装の塗料は、塗膜によって紫外線や雨風、寒暖差などから建物を守っています。 しかし、塗料の塗膜は経年劣化により平均して10年ほどで耐久年数がきてしまいます。 塗膜が劣化すると、次の4つのような不具合が起きてしまいます。
・ 防汚性や防水性がなくなり、建物の外観が汚れ古びて見える ・ カビや藻が付きやすくなる ・ 防水性の低下による雨漏りや雨水の侵食 ・ 雨水の侵食により建物のコンクリート自体の劣化
外壁塗装はこれらの被害を未然に防ぐためのメンテナンスであり、必要なリフォーム工事なのです。
3、中古住宅購入時にチェックしておきたい5つのポイント
中古住宅の購入を検討されている方へ、注意すべき5つのポイントをご紹介します。 知らないと損をするだけでなく、せっかく購入した新居にトラブルが起きてしまう可能性もあります。 納得のいくお買い物にすべく、ポイントをしっかりと確認しておきましょう。
① 外壁塗装歴と塗装内容を確認する
過去にいつ外壁塗装を行ったかがわかれば、次回の外壁塗装時期がわかります。 特に確認しておきたい項目は次の5つです。
・ 外壁塗装を行ったことがあるか ・ 前回外壁塗装を行った時期 ・ 施工した業者 ・ 使用した塗料 ・ 工事の見積金額
これらすべての記録が残っているとは限りませんが、売主や不動産業者にまずは確認してみましょう。 前回塗装してからどれだけの期間が経過しているかが重要です。 また、塗料には相性があるため、塗り重ねを行う際に現在使用している塗料との相性の確認が必要です。 現在使用している塗料の種類や商品名などの詳細がわかる方が望ましいです。
② ホームカルテ(住宅履歴情報)の登録があるかどうか
住宅履歴とは「住まいの経歴や修繕・リフォームの記録」であり、住宅の経歴書やカルテのようなものです。 住宅履歴情報は設計・施工・維持管理・権利・資産等に関する書類や図面、写真などが登録されています。 住宅履歴情報を見るとどんな家か、どんな点検や修繕・リフォームが行われてきたのかを確認することができます。 中古住宅を安心して購入するために知りたい情報が多く登録されているので、登録済みの住宅であれば履歴を確認するとよいでしょう。 登録される情報は多岐にわたります。 長期優良住宅に関しては、一部の図書が法規によって記録の作成と保存が義務付けられています。 中古住宅購入時にこれらの資料を確認するメリットは以下のように多数あります。
・ 購入後の合理的で的確なリフォーム計画ができる ・ 不具合があった場合に原因特定に役立つ ・ 将来購入した住宅の売買を行う際に有利になる
建物の状態や価値を適正に評価することが可能ですので、購入を検討している物件が住宅履歴情報に登録があるか確認してみましょう。
③ インスペクション(建物状況調査)を依頼する
インスペクションをご存じでしょうか? これは建物の専門家に建物全体の状況、注意すべき点や将来必要になるリフォームについて調査を依頼することです。 売主や不動産会社とは別に調査を依頼するので有料になりますが、中古住宅を安心して購入するために利用しておきたい仕組みの1つです。 建物は建築方法や今までの住人の使い方、天災や天候の影響など様々な要因により劣化が進みます。 そのため、劣化や不具合は建物ごとの差が大きく、築年数だけで単純に判断できるものではありません。 インスペクションでは、その道のプロフェッショナルである専門家が調査を行いますので、購入後の不安を大きく解消してくれるでしょう。 売主や不動産会社と利害関係がなく、専門の調査員であるからこそ公平で中立的な調査報告を得ることができます。 物件の契約前に調査を行うと非常に効果的です。
④ 外壁に劣化があるか確認する
専門でない方が外壁の劣化を見極めることはなかなか難しいことです。 ご自身で外壁の劣化状況を確認する際のポイントを2つご紹介します。
・ 塗装のはがれや浮きがないか
見える範囲で塗装がはがれていたり、浮いていたりする場合は塗膜がすでに傷んでいます。 この場合は塗り替えが必要になります。
・ チョーキング現象がおきていないか
外壁を触った際、手に粉状の塗料が付着する場合はチョーキングが起こっていますので、塗り替えが必要になります。 中古住宅を見学する際は、外壁にこのような症状がないかを確認するとよいでしょう。 もし、これらの症状が出ている場合は購入後早めに外壁塗装を行う必要があります。 また、外壁にカビが生えている場合は湿気の多い立地である可能性が高いので、塗り替えの際には防藻性や防カビ性を備えた塗料を選ぶのがおすすめです。 排気ガスの汚れが目立つ場合は暗色でカラーコーディネートするか、防汚性の高い塗料で汚れが付きにくくすると、長くお家の外観を綺麗に保つことができます。 実際に中古住宅を見る際は、しっかり外壁の状況も確認しましょう。
⑤ 外壁塗装業者に外壁診断を依頼する
すでに中古住宅購入後でも、外壁塗装のプロに診断してもらうことも可能です。 外壁塗装の必要性や機能性を含めた塗料の選び方など、プロのアドバイスが得られます。 もちろん調査を依頼したからといって必ず塗装工事の契約をしなくてはならないというわけではありません。 気になることがあれば、ぜひ相談してみましょう。 依頼した業者の対応や説明の仕方で「信頼できる」と感じたら、依頼してみるのもよいでしょう。
4、中古住宅の外壁塗装にまつわるトラブル実例4選
もし、外壁について全く確認せずに中古住宅を購入した場合、どのようなトラブルが起こる可能性があるのでしょうか? 中古住宅の外壁塗装にまつわるトラブルの実例を4つご紹介しましょう。
① 外壁塗装がされておらず、購入後すぐに外壁塗装が必要に
購入した中古住宅が築年数を重ねているにも関わらず、外壁塗装が行われていないケースも多くあります。 外壁の塗膜が劣化している場合は、早急に外壁塗装を行う必要があります。 中古住宅購入後に想定外の費用が必要になり、思わぬ出費が… 入居前に塗装ができていればまだよかったのですが、入居後に判明するととても厄介です。
② 耐用年数が短い塗料を使用していたため、購入後に改めて外壁塗装が必要に
中古住宅購入前に外壁塗装歴を確認していたものの、耐用年数が短い塗料であったことが購入後にわかるケースもあります。 塗料ごとに耐用年数があり、短いものでは7年程度と平均的な耐用年数を下回る塗料もあります。 中古住宅購入後にすぐに外壁塗装の工事費用を用意する必要があります。 耐用年数を過ぎてしまった外壁をそのままにしておくと建物の老朽化も招いてしまいますので、家や費用、ご自身の人生設計に合わせた塗料を選ぶことをおすすめします。
③ 外壁だけでなく、建物自体が劣化してしまっていた
外壁塗装を定期的に行っておらず、それが建物自体に大きな経年劣化を引き起こしてしまっていたケースです。通常は外壁塗装によって建物内部への浸水やコンクリートの腐食を防ぎますが、長年放置することで外壁はもちろん、建物の内部まで侵食してしまうこともあります。 建物の内部まで劣化が進んでしまうと、外壁塗装工事よりも大掛かりな費用のかかる工事が必要になります。
④ 以前の住人がDIYで外壁塗装をしていた
近年、DIYの流行により外壁塗装をご自身で行う人が増えてきました。 DIYでの外壁塗装は費用をぐっと抑えられる反面、プロの職人の品質には遠く及びません。 中古住宅購入後にDIYで外壁塗装されていたと判明するケースもあります。 そういった事態にならないよう、購入前に売主や不動産業者に確認しましょう。 購入見積金額を改められる場合もあります。購入後のメンテナンスを含めて中古住宅を検討しましょう。
5、中古住宅を外壁塗装する4つのメリット
中古住宅を購入された際、入居前に外壁塗装を行うのがおすすめです。 そのメリットを5つご紹介します。
① 住宅購入と外壁塗装の予算の確保
突発的な外壁塗装で困るのが費用の準備です。 特に住宅購入後となると、高額な工事費用は大きな負担となるでしょう。 住宅購入費用と外壁塗装費用をあらかじめ把握できていれば、今後の資金繰りにも余裕をもって対応できます。
② 見た目を新築のようにできる
外壁塗装をすることで、中古住宅も新築と見違えるほど綺麗に生まれ変わります。 特に築年数が長い住宅ほど、塗り替えた時の感動は大きくなります。 また、カラーコーディネートはお家の印象を決める要素の1つであり、配色を変えるだけでお家の印象が大きく変わります。 モダン・スタイリッシュ・クラシック・和風などお好みに合わせてお家をコーディネートしましょう。
③ お家を長く守ることができる
外壁の塗膜は経年劣化してしまいます。 特に中古住宅は劣化を免れません。 建物を保護するためにも、入居前に外壁塗装することをおすすめします。
④ 外壁塗装工事のストレスを軽減できる
外壁塗装工事の際、塗料独特の臭いが発生します。 もちろん塗料によって臭いを抑えた製品もありますが、無臭というわけではありません。 新居で快適に暮らすためにも、入居前に外壁塗装を行うことをおすすめします。 施工中の臭いや音のストレスから解放されるだけでなく、洗濯物も自由に干すことができます。
6、まとめ
中古住宅購入時に外壁の状態や次回の外壁塗装時期の確認を忘れてはいけません。 外塗装履歴の照会を売主や不動産業者に確認しておきましょう。 また、中古住宅では外壁塗装でトラブルが起こることも少なくありません。 中古住宅見学時は外壁の状態をよく観察し、ご自身で判断できない場合は外部の調査機関に依頼すると安心して購入することができます。 中古住宅入居前に外壁塗装工事を済ませておくと、10年先も安心して住むことができます。
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