1、はじめに
5/29、気象庁は九州北部から東海地方の梅雨入りを発表しました。 5月の梅雨入りは東海・近畿地方では10年ぶりで、平年よりも早い梅雨入りです。 例年梅雨に入り雨が降り続き、天井や壁にシミができたりすると「どこからか雨漏りしているのでは?」とKARBECEにもたくさんのお問い合わせをいただきます。 雨漏りと言えば真っ先に思い浮かぶのは屋根ですが、実は外壁や窓枠まわり、ベランダなど屋根以外が原因になっていることも多いのです。 今回は、雨漏りの原因として多い箇所のご紹介や、修理する場合の流れ、修理費用の相場などについてお伝えします。
2、雨漏りの原因トップ10
まずは、雨漏りの原因となる箇所のトップ10をご紹介します。 屋根以外に雨漏りを引き起こす箇所がたくさんありますので、しっかり確認しましょう。
① 外壁のひび割れ
外壁のひび割れは雨漏りしやすい箇所です。 特にモルタル壁の場合は、地震の揺れや経年劣化などによりひび割れが起きていることが多く、5㎜を超える割れ目があるとすき間から水が侵入しやすくなります。 ご自宅の外回りを確認してみましょう。
② 外壁のシーリングの劣化
シーリングの劣化も雨漏りの原因になります。 シーリングは、外壁材として多く使用されているサイディングの継ぎ目によく使われています。 サイディングそのものには耐久性があっても、シーリングが劣化してひび割れを起こしてしまうと、そこから雨が侵入してしまいます。 シーリングは打ち替えなどの定期的なメンテナンスが必要です。
③ 窓枠・サッシ
窓枠・サッシは、外壁との接点があることからすき間が生まれやすい箇所です。 雨漏りの原因の1つは、窓回りのシーリングの劣化です。 また、窓・サッシのパッキンの不具合でも雨漏りが発生することがあります。 特に天窓は屋根に取り付けられているため、すき間を伝って雨水が室内に侵入するリスクは高いと言えます。
④ 屋根の板金
金属製の屋根材の場合、経年劣化でサビがひどくなると穴が開いてしまい、雨漏りの原因になります。 劣化の程度は立地条件により異なります。 雨漏りするほどのサビが発生していると補修だけでは難しくなるので、サビがひどくなる前に定期的に塗り替えなどのメンテナンスが必要です。
⑤ 屋根材のひび割れ・ずれ
地震や台風などによって生じた屋根材のひび割れやずれから雨漏りが発生することもあります。 スレート屋根や瓦材などは強風による飛散物が当たると割れることもありますし、風そのものでずれを起こすこともあります。 高所にあるため普段は気づかないケースもあるので、雨漏りしたときにはプロに点検してもらうとよいでしょう。
⑥ 屋根や外壁の釘穴・ビス穴
屋根や外壁は、施工の際に多くの釘やビスが使われています。 経年劣化により腐食が始まると、釘やビスがゆるんですき間ができ、雨漏りが発生するケースがあります。 表面からの目視ではわかりにくい箇所でもあるため、雨漏りの原因が特定できない場合にはプロに確認してもらいましょう。
⑦ ベランダの防水層のひび割れ
ベランダの床は防水層で覆われているのが一般的ですが、紫外線や風雨に曝されているため劣化しやすい箇所です。 劣化が進むとひび割れが発生し、防水機能が低下して雨が侵入しやすくなります。 ベランダのひび割れ箇所から侵入した雨水が、建物内部を伝って思わぬところから雨漏りすることがあります。
⑧ ベランダの手すりやつなぎ目のすき間・シーリングの劣化
ベランダの手すりと外壁の接点は、シーリングの劣化でひび割れが起こると雨が侵入しやすくなります。 屋根よりも張り出した部分は風雨にさらされているため、注意が必要です。
⑩ 雨樋
雨樋からの水濡れにより、建物内に雨が侵入することがあります。 本来なら雨樋の中を流れる雨水が、屋根や外壁に漏れてしまうと雨漏りの原因につながります。
屋内が濡れている原因は、雨漏りだけではありません。 実際には、給排水などの配管の不具合やエアコンの排水管からの水漏れであるケースも考えられます。 また、結露によって水分が発生することもありますので、しばらく天気がよくても水で濡れているときは別の原因を確認することをおすすめします。
3、雨漏り修理の流れ
雨漏りが起きてしまったときは、どのような対処をすればよいのでしょうか? すぐにできる応急処置や業者などへ連絡する際のポイントや流れをご紹介します。
① 雨漏りの発見と応急処置
雨水がどこから入っているか侵入箇所を特定できている場合は、該当部分をビニールシートで被せます。 雨水が落ちてくる箇所には、バケツやたらいを置きます。 広範囲である場合や雨水の量が多いときは、衣装ケースやビニールプールなどを置いて他の場所に雨水が流れていかないようにしましょう。 バケツやたらいを置くときは、水はね防止としてビニールシートを敷きましょう。 これらはあくまで応急処置であるため、同じことが起きないように専門業者に修理を依頼することが大切です。特に屋根からの雨漏りの場合、自分で屋根に上がり点検や応急処置をするのは大変危険ですので絶対にやめましょう。 台風の後や梅雨時期には依頼が依頼が混みあう場合があるので、雨漏りに気づいたらなるべく早く業者に相談しましょう。 業者によっては、応急処置の仕方を教えてくれる場合もあります。 ご自身で対処してもうまくいかない場合は、相談してみましょう。
② 修理業者に連絡
雨漏りを発見したら、応急処置をしてすぐに修理業者に連絡します。 「どのような雨漏りが発生しているのか」「どれくらいの量なのか」など、できるだけくわしく伝えるとよいでしょう。 条件によっては火災保険が適用される場合もあるため、被害状況がわかるように写真を撮っておきましょう。
③ 雨漏り診断・修理
屋根が原因の雨漏りなら、漏れている箇所の屋根を補修します。 範囲によっては、葺き替えで屋根全体を交換することもあります。 外壁やサッシ周り、ベランダ周りなどシーリングの劣化が原因のときは、シーリングをはがして打ち直します。モルタルのひびの場合には、ひび割れ補修や防水処理を施すことが多いでしょう。
4、雨漏りの修理費用相場
次に雨漏り修理の費用相場と、火災保険の適用についてご紹介します。
【雨漏りの原因】 【修理の費用相場】
屋根(金属)破損 150,000円~ 屋根材の部分な割れ・ひび割れ 15,000円~ 窓・サッシ周り 30,000円~ ベランダ(防水層・手すり周り) 100,000円~ 外壁(ひび割れ・シーリング材) 30,000円~ 雨樋の破損 15,000円~ 水道設備(配管不具合) 10,000円~ 結露 30,000円~
【火災保険ついて】
火災保険が適用される雨漏りは、自然災害が要因となって発生したものに限ります。 そのため、経年劣化による雨漏りで保険を使うことはできません。 中には、「火災保険が使えますよ」という営業トークで修理で修理を勧める業者もいますので注意しましょう。
【延長瑕疵保険について】
新築の際に瑕疵担保保険に加入した方もいるでしょう。 施工が要因となる雨漏りは瑕疵担保保険に該当する可能性がありますが、通常の瑕疵担保保険の保証期間は10年です。 しかし、雨漏りリスクの統計によると最も発生しやすいのは新築2年目までと、その15年以上経ってからと言われています。 瑕疵担保保険の保証期間が終了したあとにもリスクがあるということです。 なお、10年以降も保証を続けられる延長瑕疵担保保険があります。 保険会社にもよりますが、同じ条件でさらに10年延長できますので検討してみましょう。
5、まとめ
雨漏りの原因の原因ランキング上位10項目と雨漏りの対処法、修理依頼の流れや費用相場などについてご紹介しました。 雨漏りはすぐに対処しないと、被害がどんどん広がってしまう恐れがあります。 また、建物だけではなく家財を濡らしてしまうと被害も大きくなりがちです。 早目の対処と修理依頼をすることで、最小限の負担で済む可能性があります。 雨漏りを発見したらなるべく速やかに雨漏り診断をしてもらい、しっかり対応できるように専門業者に依頼しましょう。
✨✨見積もり・ご相談無料✨✨ お気軽にお問い合わせください!