1、はじめに
そろそろ屋根のリフォームを考えているけど、「費用はいくらくらい?」「具体的にどんなリフォームをしたらいいの?」など疑問に思うことも多いのではないでしょうか? 屋根リフォームは、お家の屋根の状態によって工事内容が異なります。 使われている屋根材や下地の状態によって、できるものとできないものがあるためです。 今回は、お家の屋根の状態ごとに最適なリフォームがどれなのかををご紹介してきたいと思います。 また、それぞれどのくらいの費用が必要なのかもご説明しますので、初めてリフォームされる方でも簡単にご自宅に合ったリフォームを選ぶことができます。 どんなリフォームをしたらよいのかがわかれば、失敗してしまうリスクを減らせるだけでなく、余計な出費を減らせるメリットもあります。 ぜひ最後までご覧ください!
2、一般的な屋根リフォームの費用はいくら?
まずは、一般的な一戸建て住宅(30坪、100㎡)の場合のリフォームの種類ごとにかかる屋根工事の費用をご紹介します。 どのくらい費用がかかるかを知っていると、あまりにも安すぎたり高すぎる業者を避けることができるようになります。 高すぎても余計な出費が増えてしまいますが、あまりにも安いと後から追加料金が多くかかってしまう恐れがあります。 次に紹介する費用を目安として、あまりにもかけ離れている業者に工事を依頼するのは避けておきましょう。
【リフォームの種類】 【金額】 屋根塗装工事 60~80万円 屋根カバー工事(重ね葺き) 80~150万円 屋根葺き替え工事 100~200万円
3、【屋根の状態別】おすすめ屋根リフォーム3選
屋根のリフォームは大きく分けて3つあります。 次にそれぞれのリフォームがどんなお家に適しているのかのご紹介します。 詳細な費用相場もご紹介しますので、参考にしてみてください。 ご自宅に当てはまる最適な屋根リフォームを選びましょう。
① 屋根塗装工事 ■こんな状態の屋根におすすめ!■ ・ 築5~20年以内。 ・ 表面にコケやカビ、ひび割れがある。 ・ 雨漏りしていない。
■このリフォームでできること■ ・ 塗装することで防水性を保ち、屋根材を長持ちさせられる。 ・ 遮熱塗料を選べば表面温度が上がりにくくなるので、夏も過ごせやすくなる。
屋根の下地が雨漏りしていない場合や、全体の割れが少ない場合は塗装で長持ちさせましょう。 塗装工事は既存の屋根をそのまま使えるので、葺き替え工事やカバー工事と比べて新しい屋根の材料費や古い屋根の撤去費用が掛からず、コストを抑えることができます。 ただし、塗装工事は塗料の種類によって耐用年数や値段が大きく変わります。
■塗料別:屋根塗装工事の費用相場■ 【塗料の種類】 【価格】 【耐用年数】 シリコン 37~51万円 10~12年 フッ素 49~65万円 15~20年 無機 51~70万円 20~25年
② 屋根カバー(重ね葺き)工事 ■こんな状態の屋根におすすめ!■ ・ 築20年以上何もメンテンスしていない。 ・ 全体がひび割れしている。 ・ 雨漏りしていない。 ・ 塗装できない屋根材を使用している。
■このリフォームでできること■ ・ 新しい屋根材でカバーすることで、耐久性を高められる。 ・ 屋根の厚みが増すので、遮熱性や防音性が高まる。
屋根全体が割れてしまっている場合や、塗装ができない屋根材が使用されている場合はカバー工事を行いましょう。 上から新しい屋根材でカバーする方法なので、既存の屋根材を撤去する費用を抑えつつお家を守ることができるからです。 カバー工事は、塗装するよりも高い耐久性にできるところが特長です。 また、屋根材によってデザインも異なります。 予算や好みのデザインに合わせ選びましょう。 最も使われている2種の屋根材とそれぞれの費用相場は以下の通りです。
【屋根材の種類】 【価格】 【耐用年数】 アスファルトシングル 70~125万円 15~30年(塗装不可) 金属屋根 70~135万円 20~30年(色褪せが気になる場合は塗装が必要)
ただし、和瓦の屋根はカバー工事ができません。 和瓦自体が約40㎏/1㎡と重量があるため、さらに上から屋根材を重ねるとお家に負担がかかってしまうためです。
③ 屋根葺き替え工事 ■こんな状態の屋根におすすめ!■ ・ 築20年以上何もメンテナンスをしていない。 ・ 雨漏りしている。
■このリフォームでできること■ ・ 金属瓦など軽い屋根材にすれば耐震性が高まる。 ・ 下地や屋根材も1度に交換できるので、耐久性を高められる。 ・ 屋根が原因の雨漏りなら、原因を解決することができる。
屋根材やその下地まで雨漏りしている場合や、軽い屋根材にすることで耐震性を高めたい方は、葺き替え工事を行いましょう。 雨漏りしている場合は、塗装やカバーだと根本的な解決ができないからです。 また、和瓦からスレートや金属屋根にした場合、今の半分以下の重量になるので耐震性を高められるというメリットがあります。 葺き替え工事で1番多いパターンの費用相場は以下の通りです。(30坪、80㎡の場合)
【スレートを葺き替える場合】 スレート→スレート 75~140万円 スレート→金属屋根 80~160万円
【和瓦を葺き替える場合】 和瓦→スレート 70~150万円 和瓦→金属屋根 80~160万円
同じ材料の屋根材への葺き替えでも価格差があります。 どのメーカーの屋根材を使うかによっても材料費が変わったり、足場代や人件費も業者によって少しづつ単価が異なるためです。 失敗しないためにも、必ず相見積もりをとって比較した上で依頼する業者を選びましょう。
4、屋根リフォームをお得に行う3つのコツ
屋根リフォームをお得に行うための3つのポイントをご紹介します。 ただ安い業者選ぶだけでは、後で追加工事の費用がかかってしまうこともあり、かえって損をしてしまう可能性もあるためです。 しっかり優良業者を見極めてリフォームを行いましょう。
① 最低3社から見積もりを取る
1社だけで決めてしまうのではなく、最低3社から相見積もりを取りましょう。 比較することでその会社が提案しているリフォームや金額が、あなたのお家の屋根にとって本当に適切なものなのかを判断できるようになるためです。 屋根は状態や屋根材により必要なリフォームが大きく変わります。 相見積もりを取ることで、業者がきちんと点検をした上で提案してくれているかどうかもわかるメリットがあります。 相見積もりを取ることにより、同じ金額でもより品質の高い業者を選ぶことができます。 必ず複数の業者と比較してから依頼する業者を決めましょう。
② 火災保険を活用する
加入している火災保険に「風災補償」がセットになっていないか確認してみましょう。 この補償があれば、火災が原因のものでなくても保険金が使えることがあるためです。 風災補償とは、雪や強い風が原因の被害があった家財に対して保険金が支払われるというものです。 1番多いのは、台風が原因で破損してしまった屋根やカーポートの修理、雪で歪んでしまった雨樋の交換代金に対して支払われるケースです。 保険金の対象になるかどうかは、保険会社側が判断します。 風災補償がセットになっている火災保険に入っているなら、1度保険金の対象にならないか業者や保険会社に問い合わせてみましょう。
③ 補助金や助成金を活用する
条件さえ合えば、お住まいの市町村の補助金制度で金銭的な負担を減らせる場合があります。 耐震対策、住環境向上を目的としたリフォームに対し、多くの市町村が補助金制度を設けているためです。 補助金の対象となるものの例として、和瓦から金属の屋根材への葺き替え工事があります。 和瓦(約42㎏/1㎡あたり)→金属屋根(約8㎏/1㎡あたり)と半分以上屋根が軽くなるため、地震での揺れを抑えられて耐震のための工事に該当する場合があるからです。 ただし、補助金や助成金の対象となる屋根リフォームは、市町村によって少しづつ異なります。 活用を検討するなら、市町村の窓口やwebサイトで詳しい条件を確認してみましょう。
5、点検や工事を依頼する業者選びの3つのポイント
屋根の点検や工事は、次の3つに当てはまる業者に依頼しましょう。 屋根は外壁と違い、ご自身で確認することが難しい箇所だからです。 ただ工事してくれるだけでなく、お家の状態や施工内容をわかりやすく説明してくれる業者なら、安心して任せられます。
① 現地で点検をした上で見積もりを出してくれる
図面で寸法を測っただけでは、正確な見積もりを出すことができません。 点検をしないと補修が必要な箇所や、交換が必要な屋根材がないかどうかわからないためです。 工事前にお家の状態を正確に把握することで、補修が必要な箇所も一緒に見積もりの中に入れてもらえるので、後から追加費用がかかってしまうリスクを避けられます。 正確に見積もりを出してもらうためにも、必ず工事前に点検をしてもらいましょう。
② 適切な屋根リフォームを提案してくれる
あなたのお家の屋根にとって、1番適切な屋根リフォームを提案してくれる業者を選びましょう。 屋根材やその劣化状況によっては、適切でないリフォームもあるためです。 適切でないリフォームを行ってしまうと、屋根の劣化を止められないだけでなく、再度工事し直すのにも余計お金や時間がかかってしまいます。 例えば、塗装が適していない屋根材と業者が知らずに塗装を行ってしまい、工事後にはがれてきてしまったというケースもあります。 工事後の見た目は綺麗に仕上がるので、それが適切なものかは判断しづらいです。 せっかく行ったリフォームで失敗しないためにも、お家の屋根材や状態に合わせてリフォームの提案をしてくれる業者を選びましょう。
③ アフターメンテナンスをきちんと行ってくれる
アフターメンテナンスをきちんと行っている業者を選びましょう。 特に、台風や大雪の後も何かあればすぐに来てくれる業者がベストです。 適切なリフォームを行っても、屋根は自然災害の影響を受けてしまうケースがあるからです。 1番多いのは、積雪の重みで屋根が割れてしまったり、台風の影響で屋根の上の棟板金が飛ばされてしまうケースです。 そんなときもすぐに対応してくれる業者なら、屋根が破損したままになってしまう心配もないので安心して任せられます。 リフォーム後も安心して住み続けられるため、アフターメンテンスに力を入れている会社を選びましょう。
6、まとめ
屋根リフォームは、屋根の状態によって適したものが違うだけでなく、費用も大きく異なってきます。 しかも、業者に点検を依頼しないと詳しい状態を把握するのが難しい箇所です。 適切なリフォームを適正価格で行うためには、事前の屋根点検で屋根の状態を把握する必要があります。 状態に合わせて適切な提案をしてくれる業者なら、時間やお金の無駄をなくしたリフォームにできます。 これからも安心して住み続けるため、屋根はそのままにせず、適切なリフォームで長持ちさせましょう。
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