外壁塗装を長くもたせる3つのコツ

1、はじめに

外壁塗装を検討されている方は、ご自宅にどのような塗料が最適なのか関心が高いと思います。                                   外壁塗装について調べていると、「耐用年数」という言葉をよく見かけると思います。                           「この年数は汚れないっていうこと?」「そもそもこの年数って本当なの?」と疑問をお持ちになった方も多いのではないでしょうか?                                                       この耐用年数とは、塗料がお家を守ってくれる耐久性のことです。                               外壁塗装の1番の役割は水を弾くこと・お家を水から守ることですが、永久ではありません。                       年数が経つと、塗料は劣化していつかはこの効果が切れてしまいます。                                   この耐用年数が過ぎたら、次の塗装の時期ということになります。                                     今回は、塗料ごとの正しい耐用年数と注意すべきポイントをご紹介します。                                      これを知っておけば業者のウソに騙される心配もなくなりますし、ご自身に合った最適な塗料を選ぶことができます。

2、主な塗料の耐用年数

塗料の耐用年数は、塗料の種類によって様々です。                                       まずは、代表的な塗料の耐用年数をご紹介します。                                      メーカーが違ったとしても、種類が一緒であれば耐用年数はほぼ変わりません。                              これを知っておけば、業者がオーバートークをしていないか見抜くことができます。                              安心の塗料選びのために参考にしてください。

【アクリル塗料 耐用年数:3~5年】                                                                ・ 安価で手軽。新築時に使用されることが多い。                                                              ・ 耐候性が劣り、ひび割れしやすいので塗り替えにはあまり使われない。

【ウレタン塗料 耐用年数:8~10年】                                                           ・ 比較的安価で、汚れや色褪せにも強いが耐候性はやや劣る。                                                             ・ 下地との密着性が優れている。                                                               ・ 価格と機能のバランスが良く、以前は塗り替えに使用されることが多かったが、近年は高耐候塗料が増え使用が減った。

【シリコン塗料 耐用年数:10~15年】                                                              ・ 耐候性に優れている                                                               ・ 汚れ、色褪せ、カビ、藻などに強い。                                                                   ・ 価格と機能のバランスが良い。一般住宅の塗装では最も人気がある。 

【フッ素塗料 耐用年数:15~20年】                                                            ・ 耐候性に優れている。汚れに強いほか、ツヤも美しく仕上がりの見た目が良い。                                                            ・ 塗りかえが少なくて済むので、大型建造物に使用されることが多い。                                                              ・ コストがかかるが、近年技術開発が進んで一般住宅にも使える価格になり普及してきた。

【無機塗料 耐用年数:20~25年】                                  ・ 熱や紫外線で劣化しにくい無機成分を含むので、耐候性が非常に高い。                                                             ・ 塗り替えが少なくて済むので、大型建造物にも使われる。                                                               ・ コストがかかるが、耐用年数が長いので長期的なコストパフォーマンスを考える方に向いている。

3、耐用年数は目安として考える

種類別の耐用年数をご紹介をしましたが、「絶対にこの年数は劣化しない」と断言できるものではありません。たとえメーカーが出しているパンフレットに耐用年数が書いてあったとしても、実際には数年ほど前後する可能性もあります。                                                              あくまで目安と考えていただくのが大切です。                                             耐用年数をあくまで目安と考えなければいけない3つの理由を次にご紹介します。

① 塗料の試験結果が元で、実際の家で試したものではない

各メーカーや塗料パンフレットに記載されてある耐用年数の根拠は、促進耐候性試験という太陽に見立てた強いランプを長時間当てて劣化具合を試験するのが一般的です。                                 各メーカーはこうした専門機械を使って試験した結果で、耐用年数を算出しています。                           この試験では、紫外線に対する強さはわかります。                                                   しかし、外壁塗装が劣化する原因は紫外線にも雨や風、排気ガスなどたくさんのものが重なってきます。                   そのため、実際にお家に塗った場合には試験結果より早く劣化する可能性も当然出てきてしまいます。

② 地域、環境によって耐用年数は変わる

前述の通り、建物の立地条件など環境によって耐用年数は変わります。                                                                例えば、日当たりのよい建物の場合は紫外線による影響が強いため、色褪せやチョーキングなどから始まり、塗膜の劣化が起こりやすくなってしまいます。                                            海沿いにお住まいの方は日差しに加えて、塩害も考慮が必要です。                                         逆に建物が密集していて風通しの悪い建物の場合は、カビやコケの発生などが通常より早く進行してしまいます。                                                                        森林公園や畑などが隣接しているところも湿気が溜まりやすいため、こうした汚れが付きやすくなってしまいます。                                                              繁華街や大通り沿いは、排気ガスのほか大型トラックが通る際の振動などもお家や塗膜へ負荷を与えることがあります。                                                               このように、同じ塗料を使用したとしても建物の立地や環境、また方角によっても劣化のスピードは変わってしまいます。                                                            外壁塗装の耐用年数は全て目安であるということを知っておきましょう。

③ 業者の考え方によって耐用年数が変わることがある

例えば同じ塗料でも、A社「10~12年持ちますよ」B社「20年は持ちますよ」と業者によって意見が異なる場合があります。                                                          これは、その業者が塗装の役割をどう考えているかによって変わってしまうからです。                         塗装を「お家を守る、保護する工事」と思っている業者であれば、1番初めの表に書いてある耐用年数で言ってくれます。                                                           一方、「色を付けるだけ、綺麗にするだけの工事」と思っている業者の場合、単に色が何年持つのかという年数しか考えません。                                                        例えばウレタン塗料でも色だけなら10年以上残ることだってあります。                                  しかし、防水効果を保っている年数(6~8年)を過ぎていればお家はどんどん劣化してしまいます。                  単に綺麗になれば良いという工事内容の提案は、数年後また工事が必要になるかもしれません。                     塗装はお家を長持ちさせるための「お家を守る、保護する工事」です。                             きちんとそれを理解している業者に工事を依頼しましょう。

4、耐用年数を選ぶポイント

耐用年数は、とにかく長ければよいというものではありません。                                  なぜなら、耐用年数を選ぶということは「次の塗り替え時期を選ぶ」ことだからです。                         長く持つものはそれだけ金額も高くなってしまいますから、ご自身の今後のライフプランとしっかり相談して決めましょう。

【例1】                                                         うちの子はまだ5歳。本人が望むなら大学までは活かせてあげたい。                              お金のかかる進学時期と被らないように、15年は持つフッ素塗料にしよう。

【例2】                                                          息子夫婦から「10年以内には一緒に暮らそう」と言われている。                                そうなったらこの家は売り出すから、最低限で済むようウレタン塗料にしよう。

など、ご家族のライフプランは当然皆さん違ってきますよね。                                   塗装工事はお家を守るための工事です。                                              ご家族の生活に直結してきます。                                   また、金額も決して安いものではありません。                                       ご家族のライフプランに合った耐久年数の塗料を選びましょう。

5、塗装の劣化を遅らせるための3つのコツ

塗料や環境によって耐用年数は変わってしまうけど、それでもちょっとでも長く持たせてお得にしたいという方もいらっしゃるかと思います。                                                                    実は、外壁塗装の劣化を少しでも食い止めるためにご自身で実践できることがあります。                            どんなに良い塗料を選んでも劣化が早まってしまうケースは、施工が良くなかった場合やお家周りの環境が悪い場合、もともとのお家の劣化が激しかったことが主な原因です。                                      この3つの原因を解消して塗装の劣化を遅らせるためのコツを3つご紹介します。

① 正しい施工をしてくれる業者に依頼する

塗料本来の耐用年数を発揮するには、当然ですが正しい施工をする必要があります。                          全ての塗料には仕様書という取扱説明書があります。                                         きっちりこの通りに施工すれば本来の耐用年数が期待できるのですが、悪徳業者や下請け会社などは工期の短縮や人件費を抑えるためにこの細かいルールを無視してしまうこともあります。                              施工業者を選ぶ際には、上記のポイントをきちんと守るためにチェックや管理体制などが整っているか、どんな取り組みをしているのかを確認しておくと安心でしょう。

② 日々のお家周りの掃除、お手入れで綺麗に保つ

塗装後は、お家の周りの植木のお手入れをきちんとしてあげることでより長く塗装を保ってあげることができます。                                                              お庭や植木を手入れせず荒れ放題にしてしまうと、湿気が溜まりやすくなりカビやコケが繁殖しやすくなってしまいます。                                                           壁にツタ植物が張り付くのも、塗膜やお家本体にダメージを与えてしまいますので、ちゃんと除去してあげましょう。                                                               他にもお家の裏側だからと言って使わないものをたくさん放置しておくと、風通しが非常に悪くなってしまいます。                                                                                     塗装工事を機に片付けもしてすっきりさせると、お家にとっても良い環境になります。                          ちょっとしたことですが、細かなケアをしてあげるだけでも外壁塗装の劣化を遅らせることができます。               こうしたお手入れをしてみると、大切なお家にもっともっと愛着が湧いてくると思います。                    塗装を終えた方は、ぜひ実践してみてください。

③ 劣化がひどくなる前に塗装をする

外壁の劣化がひどく進んでしまった後では、塗装の効果も発揮されにくくなります。                              初期症状のうちにメンテナンスをするのが最善です。                                         私達の健康診断と同じで、丁寧な点検による早期発見・早期対処が1番です。                      劣化がひどくなる前に塗装を検討しましょう。                                                            どんなに良い塗料で塗装しても、ボロボロになった建材が復活するわけではありません。                           せっかく塗装したのに、数年後下地の建材からはがれたりすることもあります。                             例えば、大きなひびが入っていたりサビが進んだりしていた箇所は、丁寧に補修してから塗装する必要があります。                                                                万が一壁の部分張り替えや木材の交換などの大きな工事になってしまうと、補修費用も余計にかかってしまいますので、出費を減らすためにも塗装時期委は逃さないようにしましょう。

6、まとめ

塗料の耐用年数とは、お家を水から守ってくれる耐久性のことです。                                   塗料の種類によって異なる上に、お家の環境などにも左右されるので注意が必要です。                     耐用年数が過ぎたら次の塗装が必要になります。                                       ただ、とにかく耐用年数が長いものを選んでおけばよいわけではありません。                          次の塗装時期がご家族にどう影響するのか、しっかり考えて選ぶのが重要です。                          塗装を検討される際は、ライフプランも改めて考える良い機械かもしれませんね。                          ぜひ塗装工事を通じて、ご家族が末永く安心できる住まいと将来設計を実現していただければと思います。

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