1、はじめに
「外壁工事をしよう!」と決めた方は、次に具体的に時期や費用を考えるのではないでしょうか? 一般的に外壁塗装をするのは春と秋がよいと言われていますが、梅雨時期である6月は外壁塗装を避けるべき季節なのでしょうか? しかし、実際は梅雨時期でも注意すれば外壁塗装を行うことができます。 今回は梅雨時期でも外壁塗装ができる理由や、メリットデメリット等を解説します。
2、外壁塗装ができない条件とは?
梅雨時期は雨が多いため、外壁塗装ができないと思われる方もいらっしゃると思いますが、実は外壁塗装は1年を通して行うことができます。 塗料メーカーが出している塗装の基準では、
湿度:85%未満 気温:5℃以上 天候:晴れまたは曇り
の環境下であれば塗装が可能とされているため、上記の条件を満たしていれば1年中外壁塗装が可能です。 梅雨の時期だからできないということではないため、ご安心ください。 ただし、環境によっては外壁塗装ができない場合もあります。 外壁塗装ができない環境基準も確認しておきましょう。
湿度:85%以上 気温:5℃未満
雨が降ると湿度85%以上となり、空気中の湿度が塗料の硬化を阻害し、塗料が固まりにくかったり、その後の施工不良などの可能性があります。 また、梅雨時期にはまずないことですが、気温が5℃未満になると外壁塗装はできません。 塗料が凍ってしまう可能性があり、塗装ができないとされています。 また、足場も凍る場合もあるので事故リスクが上がります。 このような理由で、雨の日には外壁塗装を行うことができません。
3、雨の日にできる工程・できない工程
先程雨の日には外壁塗装を行うことができないとお伝えしましたが、雨の日に外壁塗装はできず中止になることもありますが、その時の工事工程によっては作業ができることもあります。 外壁塗装では様々な工程があり、雨の日にできる工程とできない工程があります。 工程の順番のタイミングがよければ、実際に壁を塗る「塗装」以外の作業を雨の日に行うこともできます。
・ 足場の組み立て ・ 塗装しない部分をナイロンでかぶせる養生作業 ・ 塗装前の壁を洗い流す高圧洗浄 ・ 塗装後に養生を剥がす作業 ・ その他掃除などの片づけ
上記の工程は雨の日でも行うことができます。 しかし、風が強い場合やその他の環境要因で雨の日にできる作業でも中止になることはあります。 その日の天候に合わせて、スケジュール調整などが行えるかと思います。 施工業者から報告をこまめにもらうなどコニュニケーションを取り、状況を把握しておきましょう。
雨の日にできない作業としては、塗料を塗る作業が挙げられます。 外壁塗装の工事で塗料を塗る工程は下塗り、中塗り、上塗りと3回あるのが一般的ですが、こちらは塗料や施工業者によって変わってくるので、詳しくは施工業者へ確認してください。 もし、雨の日に外壁塗装の工程を行った場合は、
・ 塗料が雨で流れてしまう ・ 塗膜剥離やひび割れなどの劣化が起こる可能性がある ・ 塗料に雨が落ち、まだらな仕上がりになってしまう
というような問題が発生する可能性があります。
4、梅雨時期に行う外壁塗装のメリットとデメリット
梅雨時期に外壁塗装を行うメリットは2つ挙げられます。
① 梅雨時期は施工業者の工事に開きがある時期
外壁塗装に最適な季節とされる春は、施工業者の予約が取りにくい状況にあります。 春に比べて梅雨時期は人気がないため、工事スケジュールが落ち着いてきます。 施工業者の予約も取りやすく、じっくりと話を聞くことができるでしょう。 外壁塗装は費用もかかるため、相見積もりを取るなどして複数の施工業者を比較することも大切です。 梅雨時期は工事だけでなく、施工業者から話を聞くなどして準備をすすめることもおすすめな時期です。
② キャンペーンをしている施工業者もある
「梅雨の時期は外壁塗装ができない」というイメージがあるため、梅雨の外壁塗装は多くの方が避けられる傾向があります。 比較的に工事や現地調査の予約も取りやすい状況になるため、施工業者によって割引やサービスなどのキャンペーンをしているところもあります。
一方、デメリットとしては1つ挙げられます。
① 雨で工事が延びる可能性がある
前述の通り、雨の日は塗装工事ができないため、工期が延びる可能性があります。 他のシーズンであれば2週間でできる工事が3週間になってしまうなどです。 短い工期を希望される方は、梅雨時期の工事は避けた方がよいでしょう。 また、工事後に予定がある方は工事が雨で延びることは予想し、余裕を持ったスケジュールを組むことをおすすめします。 特に足場が設置してある期間が長くなるため、景観が損なされます。 また、工期を延ばしたことで塗装の養生をつけたまま過ごす日が長くなります。 したがって、窓が開けにくく、塗装する場所によっては室外機が養生されていて、エアコンをつけられないといったことも発生する可能性があります。 その際は、日頃使用する部分のみ、作業しない日は養生を外してもらうなどの措置を取りましょう。
5、梅雨の前こそ外壁や屋根の点検を!
梅雨時期に多くの方が心配されるのが屋根や外壁からの雨漏りです。 雨が多い梅雨時期は、これまで気づかなかったような雨漏りが見つかることも多く、雨が何日も続いてい室内の壁にいつの間にか雨水でシミができていたり、天井の思わぬ箇所から水が漏れてきたりすることもあります。 そのため、梅雨が明けるまで外壁塗装工事を待っていると、雨漏りや塗料の劣化がますます進行してしまいます。 屋根や外壁からの雨漏りは放っておくと家の寿命を縮めるだけでなく、シロアリが発生するなど甚大な被害をもたらします。 梅雨に差し掛かる時期に、雨漏り点検や屋根修理だけでも済ませておくことをおすすめします。
6、まとめ
梅雨時期の外壁塗装は雨の日を避け、天候を確認しながらの工事となるため、通常の工事期間の1.5倍の工期が必要となる可能性がありますが、品質には何の問題もありません。 梅雨時期に工事を行うことにより、施工業者とじっくり話し合いを行いながら外壁塗装を行うことができます。大切なお家だからこそ、納得したリフォームになるよう弊社はお客様のご希望に合った工事を進めてまいります!
また梅雨前に屋根や外壁の点検をすることはとても重要です。 雨漏りはお家に甚大な被害をもたらしてしまいます。 梅雨時期に雨漏りの心配をすることがないよう、専門業者に点検を依頼しましょう。