1、はじめに
外壁塗装をしたいと見積もりを取ったら、「付帯塗装一式」の文字が・・・ 「付帯塗装って何のこと?」 「本当に必要なの?」 「提示された金額は妥当なの?」 と気になって調べた経験がある方もいるのではないでしょうか?
そもそも「付帯」とは、「外壁の外側に付属している家のパーツ」を指します。 外壁塗装工事では、外壁以外の付属している部分も塗装します。 「いらない工事なら費用を抑えるために塗装したくない」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。 そこで今回は付帯塗装が必要な理由をご紹介します。
また塗装業者の中には、塗装が必要なものを契約にいれずに追加契約を取る悪徳業者も存在します。 だますつもりはなくても、知識がないために間違ったメンテナンスを行う業者もいます。 そんな業者に工事を依頼しないために、塗装が必要な付帯箇所や付帯塗装をする際に気をつけるべきポイントについてもご紹介します。
2、付帯塗装が必要な3つの理由
付帯塗装が必要な理由を3つご紹介します。 塗装する理由を理解した上で、塗装工事を行いましょう。
① 付帯自体を長持ちさせるため
外壁以外の付帯自体を長持ちさせるために塗装は必要です。 付帯も紫外線によって劣化してしまうと破損してしまいます。 紫外線による劣化を防ぐためにも塗装をする必要があります。 塗装せず放置していると、付帯自体がボロボロになってしまいます。 交換が必要になる前に塗装でメンテンスをすることが大切です。
② 美観を維持するため
付帯も外壁同様、塗装をしないと色があせて美観が損なわれてしまいます。 外壁を綺麗に塗装しても、付帯が色あせていると目立ってしまいます。 耐久性だけではなく、見た目を重視したい方は付帯塗装をすることをおすすめします。
③ メンテナンスコストを抑えるため
付帯塗装をすることで、メンテンスコストを抑えることができます。 付帯の中には、足場がないと綺麗に塗装できないものもあります。 したがって外壁や屋根と同じタイミングで塗装しなければ、余分に足場費用や経費がかかってしまいます。 無駄にお金をかけないためにも、外壁塗装工事や屋根塗装工事と同じタイミングで付帯塗装をすることをおすすめします。
3、塗装すべき9つの付帯箇所とは?
外壁塗装工事の際、同時に塗装すべき付帯箇所についてご紹介します。 塗装工事を依頼する前に、外壁や屋根以外にどこを塗ればよいのか確認しておきましょう。
① 雨樋
屋根の周りや外壁の外側に付属している雨樋は塗装が必要です。 雨樋はほとんどの場合、塩化ビニルというプラスティック素材でできています。 プラスティックは紫外線に当たり続けると、衝撃に弱くなって割れてしまいます。 したがって、紫外線による劣化を防ぐためにも塗装を行いましょう。
② 破風板
屋根の側面に付いている破風板もケイカル板や木材でできていることが多いため、素材保護や美観を維持するために塗装が必要です。 また破風板は紫外線や風を多く受ける部分で、劣化が進むと破風板自体が水を吸って変形してしまったり、ボロボロになってしまいます。 破風板が劣化する前に塗装メンテナンスを行うことをおすすめします。
③ 軒天
屋根やベランダの裏側の軒天部分も塗装が必要です。 軒天は屋根の湿気を逃がす部分なので、透湿性の高い塗料で塗装する必要があります。
④ シャッターボックス・雨戸・戸袋
窓を保護するシャッターボックスや雨戸・戸袋もスチールでできています。 スチールは劣化するとサビが発生してしまうので、サビを防ぐためにも塗装によるメンテンスが必要です。 シャッターボックスや雨戸・戸袋は、塗装することを知らない方も多くいらっしゃるので、覚えておきましょう。
⑤ 霧除け・出窓天板
窓上部にある霧除けや出窓天板もスチールでできています。 劣化するとサビが発生して穴が開いてしまうこともあるので、保護するためにも塗装することが大切です。 万が一穴が開いてしまうと、そこから室内に雨漏りしてしまう可能性があります。 雨漏り対策をするためにも、塗装によるメンテナンスが必要です。
⑥ 水切り・換気フード
外壁と基礎の間にある水切りや、外壁に付いている換気フードもスチールでできている場合は塗装が必要になります。 あまり普段から気にしない付帯は、塗装されなくても気づきにくいものです。 契約内容にきちんと入っているのか、確認しましょう。
⑦ ウッドデッキ・濡れ縁
ウッドデッキや濡れ縁などの木材でできた付帯は、紫外線や雨風によって劣化してしまうため塗装が必要です。 劣化したまま放っておくと、木が腐食してシロアリが寄ってくる可能性もあるため、耐久性や美観維持のために定期的にメンテナンスを行いましょう。
⑧ 帯板・幕板
帯板や幕板などの飾り板も破風板と同様、ケイカル板や木材でできている場合が多く、塗装が必要です。 塗装せずに放置してしまうと、耐久性が落ちて見た目が悪くなってしまいます。 家のデザインを維持するためにも塗装を行いましょう。 また劣化してボロボロになってしまうと、交換が必要になる場合もあります。 今の状態を長持ちさせるためにも、メンテンスが必要です。
⑨ 門塀
門塀がモルタル仕上げの場合は塗装が必要になります。 モルタルは築3~5年でひびが入り始めるため、塗装で劣化を抑えていきましょう。 ブロック塀の場合は、塗装するのをあまりおすすめしていません。 なぜならブロック塀自体が水を吸い込んで吐き出すため、塗料がはがれやすいからです。 どうしても塗装したい方は、透湿性の高い水性塗料で塗装してもらいましょう。
4、ここには塗装しない!お家の付帯箇所
外壁塗装工事の際に一緒に塗装すべき付帯箇所をご紹介しましたが、次に塗装しなくてもよい付帯箇所についてご紹介します。
① 窓サッシ
窓サッシはアルミでできていることが多いため、基本的には塗装しません。 他にもアルミでできていることが多いのは、ベランダの手すりや郵便ポストです。
② シャッター
シャッターボックスは塗装しますが、シャッター自体は塗装しないことが多いです。 なぜなら塗装をすると、シャッターを上げた時にシャッターボックス内で巻き取られたシャッターが塗料でくっつきやすくなってしまうためです。 破損の原因にもなるので、塗装は避けましょう。
③ ベランダの床
ベランダの床は塗装ではなく、防水施工という工事が必要です。 外壁のように塗料を塗ってしまうと不具合が発生してしまいますので、知識のない業者に塗料で塗装されないようにご注意ください。
5、付帯塗装の注意点
付帯塗装の注意点を2つご紹介します。 塗装業者の中には付帯塗装についての説明を十分にしないところもあり、工事中にトラブルになる場合もあります。 注意点を把握してトラブルを防ぎましょう。
① 素材に合った塗料で塗ってもらう
付帯塗装をする際は、必ず素材に合った塗料で塗装してもらいましょう。 またアルミや樹脂、銅板などの塗装しない方がよい素材や、塩ビ銅板などの塗料選定に注意が必要な素材も存在します。 業者にきちんと素材を確認してもらった上で、塗料の提案を受けましょう。 どんな素材を塗料するにも、同じ塗料を使う業者には注意が必要です。 提案された塗料が素材に対応しているものなのか、塗料のカタログやインターネット等で確認しましょう。
② 色は全体のバランスを見て決める
塗装工事で多くの方が悩まれるのが付帯の色です。 付帯は細かい部分ではありますが、家全体の印象を変えることができます。 あまり色を使いすぎるとまとまりのない印象になってしまうので、使用する色は家全体で3~4色におさえましょう。
6、まとめ
外壁塗装工事では、外壁以外にも同時に塗装した方がよい付帯箇所があります。 付帯塗装をすることで、付帯自体の耐久性や家全体の美観が保たれます。 ぜひご参考になさってください。