今人気の外壁カバー工法を徹底解説!

1、はじめに

外壁リフォームを検討されている方は、「カバー工法」という言葉を聞いたことがあると思います。そして、「外壁のカバー工法ってどんなメリットがあるの?」「カバー工法にかかる費用を知りたい!」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。今回は外壁におけるカバー工法についてご紹介します。

2、外壁におけるカバー工法とはどんな工事?

カバー工法とは、既存の外壁に新たな素材を重ね張りする工事方法です。サイディングやモルタルの外壁で使える工法で、外壁のデザインを一新することができます。外壁リフォームは他に「塗装」と「張替え」があります。「塗装」は、既存の外壁に塗料を塗る工事のことです。外壁の劣化が少ない場合に適しています。また「カバー工法」は、塗装と張替えの中間に位置する工事方法です。塗装よりはひどい劣化に対応できますが、外壁内部がボロボロだと張替えが必要なケースもあります。そして「張替え」は、現在の外壁素材をはがして新しい材料を張り直す工事です。外壁素材がひどく割れていて雨漏りの恐れがあるなど、カバー工法でも対処できない劣化に対応しています。張替えが必要かどうかは、専門業者に判断してもらわなければわかりません。工事方法を検討する際は、外壁工事業者を呼んで自宅の劣化状況を点検してもらいましょう。

3、カバー工法のメリット

まずはカバー工法のメリットをご紹介します。外壁をカバー工法で行う場合、張替えよりもリフォーム価格が安くなります。具体的な金額としては、20万円程度の差です。張替えとカバー工法で費用の差が生まれる要因は、既存外壁の撤去作業があるかどうかです。張替えは既存外壁をはがして新しい素材を張替え直すため、カバー工法より費用が高くなってしまいます。また、カバー工法の大きなメリットとして工事期間の短さが挙げられます。外壁塗装、カバー工法、張替えにおける工事期間の目安は以下となります。                

・外壁塗装 :12~15日                                         カバー工法:10~14日                                          ・張り替え :12~17日                                     

外壁のリフォーム工事で最も工期が短いのがカバー工法です。さらに、カバー工法は他のリフォーム方法に比べて断熱性と遮音性に優れています。カバー工法では既存外壁に加えて外壁素材を張るため、塗装や張替えよりも厚みがあり、熱や音を通しにくくするのです。

以下の3つを重視したい方にはカバー工法がオススメです。

① 塗装では工事ができないけれど費用を抑えたい                             ② 工期を短縮したい                                              ③ 保温や防音を重視したい      

4、カバー工法のデメリット

次にカバー工法のデメリットをご紹介します。まず、カバー工法で行えない外壁があることがデメリットに挙げられます。外壁の表面的なひび割れや破損程度ならカバー工法でも対処が可能です。しかし外壁内部の腐食が進んでいたり、既存外壁の寿命により強度が確保できなかったりする場合は張替え工事が必要です。カバー工法が可能かどうかの判断は素人にはできません。工事をする前に専門業者に調べてもらいましょう。                               またカバー工法の大きなデメリットとして、使える外壁素材が限られるということが挙げられます。既存外壁に新しい素材を張るため、カバー工法では重い外壁素材を張ることができません。軽量素材の多くが金属系サイディングに限られるため、デザイン性が低下する恐れがあるでしょう。外壁が重くなる点もカバー工法のデメリットです。どんなに軽い金属系サイディングを利用したとしても、現在より外壁の重さが増すことは間違えありません。外壁の重量が増すと耐震性が低下し、地震の際に破損しやすくなります。

5、カバー工法に使える素材の種類

外壁のカバー工法で使えるサイディングには2種類あります。

①、窯業系サイディング                                        ②、金属系サイディング

この2つになります。

①、窯業系サイディング                                       

窯業系サイディングとは、セメントを主原料とした外壁素材です。デザインや色が豊富で、サイディングの中で最も多様性があると言われています。また、火に強い素材のため火災の際には燃えにくい特徴があります。一方、窯業系サイディングはセメントで作られているため塗装をしないと水に弱いデメリットが挙げられます。外壁に使う際には、工事現場か出荷工場で塗装しなくてはいけません。窯業系サイディングのもう1つのデメリットとして、熱がこもりやすく、夏は室内が高温となりやすい傾向があります。

②、金属系サイディング                                         

断熱材の表面に金属メッキを張り付けた素材が金属系サイディングです。非常に軽量で耐震性が高く、カバー工法で最も適した外壁素材だと考えられます。また、素材の大半が断熱材のため断熱性に優れており、室内を快適な温度に保ちやすくなるでしょう。金属系サイディングのデメリットは、傷がつきやすく、錆びやすい点です。表面が金属で作られているため傷に弱く、海岸部などでは塩害により錆びやすいデメリットがあります。金属系サイディングは、カバー工法で一般的に使われている外壁素材です。デザイン性にこだわりがないのであれば、カバー工法では金属系サイディングを選ぶことをオススメします。

6、カバー工法で工事する際の費用の相場

外壁のカバー工法にかかる費用の目安は、窯業系サイディングを利用した場合は30坪程度の住宅で150~220万円程度、金属系サイディングを利用する場合は材料費が5万円ほど増えると言われています。ただし、住宅の構造や使う材料によって価格は変動します。ここで費用を抑えるポイントをご紹介します。 

それは「相見積もり」をすることです。

悪徳業者に騙されてしまうと高額な工事費用を請求されます。                       このため、優良業者を見抜けなければ無駄に支払う羽目になってしまいます。                      優良業者の見抜き方として「相見積もり」があります。                         見積もりを比較することで自宅に適した費用が把握できるため、最適な工事業者を選べるでしょう。                                   しかし、相見積もりの際に極端に安いあるいは極端に高い業者は避けた方がよいでしょう。相場から大きく外れた金額を提示してくる業者は、手抜き工事をしたり詐欺を目的としている可能性があります。                                                 あなたのお住まいや要望に合った業者をピックアップし、同時に複数社から見積もりを取り見積もりを比較にしてみてください。

7、まとめ

外壁のカバー工法は断熱性や工期が短いことで今人気の外壁リフォームです。                外壁リフォームを検討される方は、メリットデメリットを把握し、あなたの家の外壁に合う納得したものを選んでください。